整形外科で働く看護師のメリット

患者さんの回復が分かりやすい

整形外科の看護師として働く最大のメリットは、患者さんが回復していくのが分かりやすく、仕事にやりがいを感じるという点です。

年齢を重ねた患者さんでも、整形外科で治療を受けるうちに回復していく過程はかなり分かりやすいものです。特に、骨折を含めた骨の疾患、肉離れなどの筋肉の疾患では、回復していく従い、ベッドで寝返りも打てないほどだった患者さんが歩けるようになるです。

回復の具合を患者さん自身が理解でき、医師も看護師もリハビリ担当の療法士もやりがいを感じられるのが喜ばしいことです。

骨折や脱臼では、レントゲン写真で分かりやすく回復具合を見ることができ、ナースにとっても医師にとっても、患者さんに対して説明をしやすいというメリットもあります。

患者さんの回復にかかる時間が短い

他の診療科と比べて、患者さんが回復していくまでかかる時間が短くて済むのもメリットとなっています。患者さんが回復しない状態に苛立つこともほとんどなく、分かりやすく短期間で看護が終了するのです。

その期間で患者さんに的確なアドバイスができますし、短い期間でも実りある交流が可能となってくるでしょう。

仕事においてモチベーションを維持しやすいため、やる気をなくしたり、辞めたくなるナースはまず出てこないのです。こうした貴重な経験を経て別の診療科へ移っていく人、整形外科で経験を積み続け、ベテランの域に達する人までさまざまです。

開放的な診療科であること

ナースが整形外科に勤務することのメリットの1つに、診療科として開放的であるという点があります。

最初から整形外科へ治療しに来る患者さんはもちろんのこと、他の診療科での治療を終えて、リハビリに移るためやって来る患者さんも多いからです。

他の診療科、もしくは他の病院から移ってくる患者さんとの交流、元担当の医師や看護師との交流が盛んで開放的な雰囲気が特徴的となっています。

明るい雰囲気の職場

加えて、骨折や脱臼、肉離れで死に至ることはほとんどありませんから、患者さんたちが暗くなる要素が少ないのもメリットです。患者さんの死で医師やナースが落ち込むこともなく、明るく話し合いながら治療や看護が出来るというメリットがあります。

加えて、患者さんの年齢層が広く、幅広い年代の人々と交流できるため、これからも整形外科で働きたい場合や別の診療科へ移りたい場合も、コミュニケーション能力を磨きやすいというメリットを持っています。

若い年代は身体をよく動かしてうっかり骨折したり肉離れをしたり、高齢者は身体が脆くなっているため骨折しやすいという事情があります。あらゆる年代の看護でき、話題に事欠かないという特徴は魅力的に映り、整形外科が人気の診療科となる理由になっています。特に若い看護師、准看護師から人気が高いのも頷ける状態です。

整形外科で働く看護師のデメリット

整形外科で働くデメリットとしては、整形外科は一定基準の体力と筋力が必須であるという点が挙げられます。

整形外科に入院する患者さんは、症状の重さによってはベッドの上で寝返りを打つことさえできない状態にあります。就寝中の寝返りには、重力を一定方向に固定せず、身体を動かすことによって血液や体力の巡りを促す効果があるため、寝返りできない状態が続けばやがて肩こり、腰痛の原因となり、更に悪化すれば床ずれ、皮膚の壊死に繋がります。

そこで、看護師が寝返りの手助けをすることを体位交換と呼び、整形外科や介護の現場での重要な仕事のひとつとされています。

この体位交換や動けない患者さんの移動介助には、体力と筋力が不可欠なので、他の診療科と比べて体力を消耗しやすいというデメリットを生み出しています。

整形外科に男性看護師が多い理由のひとつがこれで、男性にとっては転職や異動に際してメリット、女性にとってはデメリットになっています。最近はこうしたデメリットから、介護の専門家である介護士を整形外科に所属させるケースが増えてきています。