2014年から、診療報酬の改定により、地域包括ケア病棟が新設されています。これまで、亜急性期としてリハビリを目的に入院治療を行っていたリハビリ系病院に新たな変容が強いられています。

亜急性期の撤廃を受け、全国の1000を越える医療機関が、包括ケア病棟の申請を行い、今後も増える予測と言われています。

医療機関に勤務する看護師にも地域包括ケア体制と、地域包括ケア病棟入院料や地域包括ケア入院医療管理料など、新たな知識が必要です。

では、地域包括ケアとはどのような取り組みで、そこに勤務する看護師に必要な知識や役割について考えてみたいと思います。

地域包括ケア病棟とは

この病棟に入院できる患者さんは、急性期療養後の患者さん、在宅療養中に状態が悪化した患者さん、在宅復帰を目的とした機能回復に時間を要する患者さんが挙げられます。

このように、今すぐ家に帰って制圧する事が困難な患者さんが、自宅に帰る為のリハビリや療養、指導や管理がなされ、安心して在宅に変えられる準備期間を設ける病棟です。

約2カ月程度の入院期間で在宅への退院を目指します。

基準

地域包括ケア病棟の基準を満たすには、在宅療養支援病院であること、在宅療養後方支援病院であること、二次救急医療施設指定を受けていること、救急告示病院であることのどれかに属していることが挙げられます。

そして、各種疾患のリハビリテーションが行える病院であることや、人員配置や施設基準が基準を満たしていることが必須です。

地域包括ケア病棟の現状

亜急性期病棟としてこれまでリハビリテションや機能回復に関わっていた病棟は廃止され、半年間の移行期間を経て地域包括ケア病棟が新設されています。

この病棟の届け出は、福岡県で最も多く、大阪府や兵庫県にも多く設立されています。

その概要として、高度急性期治療や急性期治療から、在宅療養を進める為のクッションをおく機関として役割を担います。急性期や慢性疾患増悪の患者さんの在宅復帰支援を狙いとしています。

地域包括ケア病棟で働く看護師の仕事の特徴

地域包括ケア病棟に入院する患者さんの特徴として、状態が安定していると言うことが前提です。

状態が安定し、入院中に低下した機能や疾患により悪化した身体機能を回復させ、自己管理しながら自立した生活が取り戻せるよう支援する病棟です。

よって、注射や点滴、医療行為を行う事が少なく、日常生活支援や危険・リスク回避等の観点から看護介入を行う事が多いです。

患者さんの年齢層も高く、高齢者や認知症などの患者さんも増加します。

また、状態安定している患者さんが多いことから、一日の流れが決まっていて、漫然と変化が無いと感じる看護師も多いようです。

看護師としてのやりがい

状態の安定した患者さんとの関わりは、医療行為や忙しい業務に明け暮れることが少なく、患者さんの個々を充分に理解し、その回復を共に喜べるゆとりある現場であります。

また、一人の患者さんとの時間を充分に取り、じっくりと関われるという良い面があります。

そして、機能回復、自信を取り戻していく患者さんは希望に満ちあふれて、力を貰えます。「ありがとう」と言われることも多く、看護をしている実感を感じられます。

そして、まだ障害や機能低下を受け入れられていない患者さんと関わる事もあります。

そのような方の心に寄り添い、ともに立ち上がれるようコミュニケーションが図れるゆとりと余裕のある病棟であることも看護師としての遣り甲斐が感じられます。

急性期病棟では、なかなか患者さん個人にじっくりと時間をかける余裕が無いことがあります。そのような悩みを払拭させられる病棟でもあります。

地域包括ケア病棟で働く看護師のデメリット

やはり、医療行為が少ないことでキャリア不足を懸念する声が多くあります。

点滴、注射、医師の診療介助が少なく、リハビリや日常生活行動の介助が主となる看護の現場では、看護師としてやっていると言う達成感や喜びにかけると言う現場の看護師もいます。

そして、現代の最新医療から取り残されそうと感じることもあります。

また、看護度や介護度の高い患者さんに多く対応しなければなりません。身体的苦痛が多く、腰痛、ヘルニア、ストレスなどを抱えることもあります。

楽しく前向きに勤務できる看護師であれば、このような悩みを持つことはないでしょうが、キャリアや経験を積みたい看護師には不向きな現場です。

まとめ

地域包括ケア病棟について理解できたでしょうか。亜急性病棟を経験している看護師の方であれば、理解し易い病棟です。

人を回復させ、戻りたい自宅へ帰って貰う為の病棟であり、患者さんの不安もありますが希望と期待に触れられる病棟です。

機能回復に興味のある看護師には適任な現場です。人の一生に関わる機能回復について、再度考えてはいかがでしょう。