アイスバケツチャレンジという取り組みを覚えている人々も多いことでしょう。

ALSという病気を世に知って貰う為に、著名人や有名人などが中心に、動画サイトで氷の入ったバケツをかぶり、リレーしていくと言う試みがありました。

社会現象のようになりましたが、そのパフォーマンスの方が先行し、ALSという名前は知ってもどのような病気かが分からないと認知の広がりが無く終了しています。

しかし、これを先がけに、更なる認知拡大を狙い研究開発を推し進める啓蒙活動に繋がっています。

研究途中のALS治療

一部の国で行われ始めた治療があります。現在では、治療法や予防などの方法が見つかっていないALS治療ですが、その治療に日つ筋の光が見えてきています。

幹細胞を髄腔に注入する事で、その患者さんの運動機能のわずかな回復が見られたという結果があります。

こう言った研究が進むことにより、治療法の研究開発が進むことが望まれます。

ALSに関わる看護師

ALSと診断された患者さんの多くは、在宅療養されている方が多いと言われています。

そのような患者さんとは訪問看護の仕事で関わる機会があります。

訪問看護師は、患者さんの療養の場所である自宅を訪問し、医師の指示書に基づき看護ケアや検査、治療を行います。

訪問看護師の役割

訪問看護師は患者さんと医師の橋渡し役を担います。

訪問現場には、看護師のみが訪れます。そのため、その患者さんの状況は看護師の観察や情報収集を持ってでしか医師は知ることができません。

また、患者さんの意思も看護師に伝えられ、それを医師に話すことでしか、その思いを伝えることができません。

さらに、より自分らしい療養を行う為に、家族がケアし易いようにする為に、患者さんやご家族の相談役となり、意思決定が出来るよう支援します。

その思いを医師に伝え、治療に反映させることも看護師の仕事として重要な役割となります。

●患者さんらしい生活が出来るようよりよいケアを追求する
患者さんの安全安楽を意識し、患者さんの生活に入ってケアを行うわけですから、その人の価値観や人生を考えたケア実践が求められます。

自分自身の知識や技術を向上させ、「この人に頼みたい」と思わせる看護ケアの提供者であることが求められます。

生活の質に着目し、自分らしい療養を損なわないケアで、活力ある誠意かつ支援が必要とされます。

●創造性とアイデアあるケアを行う
病院や医療機関のように、在宅では物資や資材が充実しているわけではありません。何かを買って、環境を整えてもらう事は資金的にも負担的にも難しい事があります。

そのため、その家庭にあるもので代用や工夫し、その方の生活に即したケアを行えることが必要とされます。

献身的に看護されている家族の負担が少しでも軽減できるような知識や情報提供、創意工夫を共に行い、患者さんとご家族が安定した生活が出来るよう支援します。

家での生活が続けられる事を支援する事も訪問看護師の役割です。

ALSの観察や看護の視点

  • バイタルサイン測定や呼吸状態の確認による全身状態の把握
  • 褥創やスキントラブルの有無の確認
  • 自分の介入していない時間帯の介護状況の確認(吸引回数、排泄状況、食事の状態等)
  • 使用している医療機器があれば、その作動状況の観察と確認

呼吸管理:口腔ケア、呼吸リハビリテーション、気道の加湿、排痰法や痰の喀出支援

廃用症候群予防:関節可動域リハビリテーション

食事支援:経管栄養の管理、挿入チューブの入れ替え

排泄支援:おむつ交換、陰部洗浄、膀胱留置カテーテルの管理や入れ替え、浣腸、摘便など

清潔支援:全身清拭、手浴、足浴、シーツ交換など

訪問看護の医療保険適応

一回の訪問目安は1時間半。ALSに関しては、週4日以上の訪問看護・指導料が算定できます。

難病対策として、在宅人工呼吸器の使用も医療保険で医療保険の訪問看護・指導料を得られます。

まとめ

ALSという疾患は、原因不明の難病に指定されています。

人の筋肉の機能を奪い、最終的にはその人の呼吸機能を奪います。命の危機を感じますが、それがいつまで、その程度の進行と分からないことがその人やご家族の不安をあおります。

看護師として関われることは、在宅医療の継続ができるよう管理、指導、ケアをすることです。

訪問看護とは、一人でお宅訪問し、自分が意思決定しその方のその人らしい療養をサポートする仕事です。

遣り甲斐や魅力を感じますが、その一瞬の判断ミスでその人の療養生活を揺るがしてしまう事がある責任重大なお仕事です。

患者さんとご家族との信頼を築き、その人らしさをサポートする魅力ある訪問看護師に興味がわきませんか?