誰しも子供のころ、友達とけんかして学校に行きたくなかったり、勉強が苦手で学校に行くことが苦痛であった経験があるでしょう。

しかし、子供の人間関係の変化や核家族化による人間関係の希薄化や人と関わると言う事の不慣れさから、子どもの人間関係を取り巻く状況が変化しています。

いじめ、自殺、登校拒否など、その複雑さや困難さが取りざたされています。

1990年代ごろまでは、その責任は親の子育てや養育問題とされていましたが、子供の友人関係とは昔と異なり、複雑でデリケートな問題、それがもとでいじめや不登校、自殺にまで至ってしまうケースが後を絶ちません。

そのような行き場を無くした児童の勉強や社会復帰の場所として、「フリースクール」が立ちあげられる地域も少なくありません。

フリースクールでは、その児童の自己決定の尊重や無理強いをしない教育により、心を閉ざした児童や、社会への拒絶する児童への希望を取り戻すような教育支援がなされます。

小学生、中学生など、義務教育中に学校に行くことを辞めてしまった児童の支援を行います。

学校以外の教育の場

何らかの理由で学校に行けない、行かない状態の子供たちが学校の代わりに過ごすことができる場所です。

不登校、引きこもり、軽度の発達障害、身体障害、知的障害などの児童が生活します。

方針や教育理念はそれぞれの法人によりおとなりますが、子供たちの主体性を重んじると言う事が共通です。

サポート校

運営母体が予備校や学習塾と言う事が多く、通信制高校などに在籍する生徒の学習や生活支援を行う事を主とします。

中学校卒業、通信制高校在籍者などの制限がある事もあります。

フリースクール

個人やNPO法人が運営主体となることが多く、学習面よりは生活や精神的フォローと言う現場の特徴があります。

小学生から中学生が多く、フリースクールの登校が学校の出席扱いとなることがあります。

社会とのつながりを持つという事を目的に訪れ始めることもしばしばあります。

フリースクールからの進学

義務教育中の中学生は、卒業後の進路が大切です。普通高校や定時制高校、通信制高校、高等専門学校への進学を夢見る児童もいます。

また、高卒認定を受けたい児童もいたりと、一人一人ニーズが異なります。

様々な可能性と情報提供を行い、フリースクールではその児童の夢が叶うように支援をしています。

心のケアと学校保健室看護師

フリースクールに通う、不登校になる前の段階として、学校保健室に勤務する看護師は多くのサポートや支援ができたはずです。その児童の抱える問題点や心の闇に気付き、対処できれば、引きこもりや不登校になることはなかったかもしれません。

臭いものに蓋をするような教育や学校の風向により、子供を引きこもりにしてしまう教育が問題になる事もあります。

では、学校で働く看護師に注意すべき点や、児童に関わる点での知るべき事項についてまとめてみましょう。

【1】夜勤や残業が少なく、働きやすい環境であることがメリットですが、給与は病院看護師より安くなります。

【2】日常の学校生活の支援のみではなく、修学旅行や運動会、遠足などの同行もあり、急病亜急な怪我に対する知識や応急処置法の習得が必要です。

【3】子ども同士のトラブルに対応しなければならず、精神的ダメージが多い事もあります。親や保護者と子供との板挟みになったり、クレームの原因にもなることがあります。

【4】実際、看護師が学校教育現場で求められることはそう多くはありません。学校保健室に勤務したければ、養護教諭の資格やスクールカウンセラーの資格が必要です。

スクールカウンセラーとは

学校に通う児童や生徒の精神的サポートを行い、発達段階や学校生活への悩みや人間関係トラブル、思春期などの不安や疑問に答え、対話を行い、学校生活が健康的に活発に行えるように精神的サポートを行います。

学校以外での日常生活における、虐待や親子関係問題等幅広い相談に応じ、児童生徒のメンタルヘルス活動を行います。

スクールカウンセラーを行うには、心理カウンセラーの資格が必要です。精神科医や臨床心理士の資格があればより、高度な児童や生徒の精神的支援が出来ます。

適正としては、相談し易い雰囲気を持っていることが大切です。話を聞くことが好きで、真剣に児童や生徒の話が聞けることが必要です。話に傾聴でき、自分の意見を押し付けることなくじっくり腰を据えて話が聞ける技術が必要です。

相槌や頷き、無口であってもその雰囲気や態度から、一人一人の思いを引き出せる力があれば、言葉がなくても人の言葉を引きだすことができます。

非言語を上手に用いられる事も大切な要素です。また、観察力が必要です。

話したいと思っていることの要点を見つけ、話したくなるように自然と引き出す姿勢、話が出てくるまで待てるゆとりも必要な姿勢です。

まとめ

こどもの選択肢を幅広く持たせるという点では、フリースクールという視点があっても良いでしょう。

しかし、児童や生徒の健全な学校生活を支えるという視点から、看護師やスクールカウンセラー、養護教諭は、学校に来たいと思われるような学校づくりをしなければなりません。

学校に行きたくない結果がフリースクールという選択になることが多く、そうなる前に問題に着手し、子供の心のケアをするべきなのが学校保健のあり方ではないでしょうか。

いじめ、人間関係のトラブルに対し、敏感に反応し、その児童や生徒を守れる、社会への希望を断たせない支援をいち早く行う事が学校保健でしょう。

人と関わることの難しさを共に悩み、乗り越え、その後のその子の人生にストレス耐性がつけられるような関わりを出来ることが、学校保健、児童のメンタルケアに必要な取り組みではないでしょうか。

看護師は、なかなか求められる現場ではないかもしれませんが、この資格を活かし、スキルアップとしてスクールカウンセラーや心理士としてカウンセリング技術を習得し、学校保健に携わる看護師という道もあります。