私は、正看護師として忙しい勤務をこなしながら総合病院で病棟勤務をしていましたが、数年前に結婚を機に夫の仕事の都合で渡米することになり退職しました。

こちらに来た当初は突然の渡米だったので英語も全く話せず、知り合いもおらず、何もかもが初めてで1人で地下鉄に乗ったり道を歩くのもドキドキでした。

今思えば、よくそれで来たな…とちょっと呆れるほどですが、それでもなんとか持ち前のポジティブ思考でいくつものカルチャーショックを乗り越えてきました。(途中、何度も日本に帰りたいと思いましたが)

ちょっと余裕が出てきたのは、渡米して1年がたった頃でした。

アメリカ生活の中でお世話になっているアメリカで病院勤務をしている友人とランチをしていた時、ふと「何か私でも出来ることでボランティアがしたい」とそれとなく話をしていました。

その時、日本から長期的な治療を目的に渡米されている患者さんとそのご家族がおり、いろいろ生活面や精神面でのサポートを必要とされていることを聞き、些細なことでも何か力になれたらという思いで、私のメールアドレスと連絡先を伝えてもらったのがきっかけでその患者さんとの交流がはじまりました。

私はアメリカの医療はまだまだよく知らないことばかりで、はたまたアメリカでは看護師でもないので、医療的なアドバイスなどは一切できません。

しかし、アメリカに来て1年。日本とアメリカの文化や社会の違いに日々接してきたので、日常生活で困っていること、ストレス発散したい時などリクエストがあればすぐに応じます。こういう日本人が近くにいますよー、(怪しいものではありませんよ) という姿勢ではじめてみました。

つまり、このボランティアはまったく土台がなく、一からの挑戦といったスタートだったのです。