最近は健康志向の高まりとたばこの値上がりで、喫煙をする人はずいぶん減ってきているようですね。レストランや公共の場所も禁煙のところが増えてきて、テレビやCMでもよく喫煙についての問題が取り上げられています。

それに伴い、人々の喫煙に対する意識が少しずつ変化しているように感じますし、喫煙者はますます肩身の狭い思いをしていることでしょう。私たちの医療現場でも、スタッフに対する禁煙の取り組みが行われている病院が多いのではないでしょうか。

たばこが看護師に与える影響

看護師の喫煙率

昔から看護師の喫煙率は高いと言われますが、実際のところ看護協会の情報から看護師の喫煙率が全国平均を下回っていることがわかりました。看護職の喫煙率は 7.9%(女性 7.2%、男性 29.5%)で、国民全体の喫煙率は女性 9.0%、男性 34.1%であるそうです。(2012 年「国民健康・栄養調査」)

私もかつて喫煙者でしたが、約5年前にぱったりと辞めました。大きな理由は、同僚たちに喫煙者が多かったのですが、病棟のスタッフが大異動したときにたばこを吸う人が極端に減ったため、肩身が狭くなったのがきっかけです。また、昔は病院の敷地内に喫煙ルームがあったのですが、撤退されタバコを吸える場所がなくなり敷地内全面禁煙となりました。

こういった医療機関や看護団体などの活動により、喫煙者が減ってきているようです。

看護師に染みついたたばこの匂い

たばこは「百害あって一利なし」というように、健康のためには禁煙するのが一番です。たばこを吸っている本人はあまりわからないでしょうが、たばこの匂いは体に染みついているので患者さんにはたばこを吸っているって分かってしまいます。

もちろん違法なことではなく嗜好品ですから禁煙を強制することは出来ませんが、やはり人と近距離で接する職業なので喫煙は好ましくないですね。

看護師の仕事は不規則で激務なので、自分の健康のためにもたばこは控えるようにするべきだと思います。患者さんにもたばこを辞めるよう指導する立場ですから、自分が辞められなければ患者さんに禁煙指導をしても説得力がないです。

看護師に喫煙者が多い理由はやはり激務によるストレスが大きいことが原因でしょうか。

たばこの害

私は、ヘビースモーカーではなかったので割と楽に辞められました。

しかし、同僚のうちの一人が、禁煙外来に通ってなんとか辞めたと思っていたら、半年後にまた吸い始めてしまった人がいます。ニコチンの依存度が高いほど、なかなかたばこを止めるのは容易ではないです。

では、どうしてタバコは身体に悪いのか。

よく知られているのは、発がん物質を含んでいるため、肺がん、食道がんや胃がんなどのリスクが高くなります。また、呼吸器官への悪影響も多大にあり、喘息、気管支炎や肺気腫になる可能性があります。そして、あまり知られていないのが胃潰瘍や歯周病になりやすいことです。

喫煙者には耳が痛いことばかりですが、健康を維持し、毎日すこやかに過ごすようにしたいのならば、禁煙は必須です!