20代 女性

看護学校を卒業後、病院の産婦人科に勤務して約1年が経ちます。産婦人科における仕事内容は、他の診療科と比べても特殊な業務が多く、初めは覚えなくてはならないことばかりで大変でした。

働き始めた当初は、新しい生命の誕生という感動的な場面に立ち会うことができるという好奇心で胸がいっぱいでしたが、実際に現場に入ってみると、しなくてはならないことで頭がいっぱいになり、感動をお裾分けしてもらえる余地などはほとんどありませんでした。

妊婦さんの要望を満たして上げることができずに苛立たせてしまったり、出産後に苦情を言われたことなどもあります。

産婦人科では、看護師としての知識や技術も大切ではありますが、精神面での成熟さや責任感というものが、もっとも重要なように感じます。

例えば私は妊娠・出産の経験がないため、妊婦さんの気持ちを理解することができずに、戸惑うということが今でもよくあります。

とくに分娩期の妊婦さんは、精神的に不安定となりやすいため、しっかりとサポートしてあげるためにも、人間としての成熟さが求められるように感じます。私は新人なのでまだまだ未熟ではありますが、これから一生懸命スキルを磨き、妊婦さんに心から信頼してもらえる看護師になれるよう、頑張りたいと思います。


30代 女性

今は、産婦人科外来に勤務しています。毎日たくさんの患者さんを相手にしていますが、いつも患者さんとは、コミュニケーションをしっかり取るということを、心掛けるようにしています。

特に10代の若い患者さんなどは、産婦人科に対して恐怖心を抱いているような気配が感じられ、緊張や恥ずかしさから、症状や悩みを正直に口にできないというケースが多く見受けられます。しかし、一言声掛けをすることによって、強張っていた表情を和らげ、素直に話をすることができるという方も多くいます。

産婦人科外来というのは妊娠・出産で訪れるハッピーな方もいれば、性病などに悩んで訪れるという、落ち込んだ患者さんなどもいます。

そのため、声掛けをする際には、デリカシーやプライバシーに気をつけるということを、もっとも心掛けています。私の声掛けによって患者さんが救われたような表情をしたり、お礼を言ってくれたりすると、非常にやりがいが感じられます。


40代 女性

自身が妊娠・出産したのを機に、30代後半で産婦人科に転職をしました。新しい生命が誕生する瞬間に非常に感動したことと、自身の経験を仕事にも生かしたいと考えたのがきっかけでした。

看護師としては当時10年以上の経験があったにも関わらず、産婦人科での仕事は一から覚えなくてはならないことが多かったために、初めは大変でした。

ですが、妊婦さんがどういった時にどういった対応を求めていて、どういったケアや指導を必要としているのかをすぐに理解することができるという点については、自身の経験が役立っているように思います。

感謝の言葉を述べていただけると、非常にやりがいを感じます。やっぱり産婦人科は、本当に素敵な職場だと思います。最近では看護師としてのさらなるステップアップを目指して、助産師の資格取得を考えています。


50代 女性

私の勤めている産婦人科医院はチームナーシング制が取られており、現在はチームリーダーとして、おもに後輩の指導や、難しい分娩の補佐業務などを担当しています。

新人で入って来る若いナースは、初めは産婦人科の仕事に戸惑う人が多く、自身を失くしてしまったり、悩みを抱えるというナースが多くいます。そういった後輩を励ましたり、分かるまで徹底的に指導をしたり、相談に乗ってあげたりするというのが、私の使命だと感じています。

彼女たちから見れば年齢的にも母親に近いため、母娘のような良好な関係を築けるよう心掛けています。彼女たちが一人前となり、生まれて来た赤ちゃんを見て感激している姿を見ると、育ててあげた甲斐があったとこちらまで感動させられています。