看護師として保育施設で働くと身に付くスキル
子どもに対する理解が深まる
保育施設の看護師になって身につくスキルは、まずは子どもに対する理解が深まるということが1つ言えます。
病院の小児科では子どもは患者として接することとなりますが、保育施設では1人ひとりと接する距離が近くなるため、子どもたちの性格や特徴なども理解することができます。
また、どういった環境が事故につながりやすいのか、事故を防ぐために必要なことは何なのかといったなども、学ぶことができます。
小児科ではケガや病気で訪れる子どもたちの看護をするというのがメインとなりますが、保育施設では、さまざまな事象が発生することを予防することまで考えるということが求められます。
例えば、子どもたちがケガをしないように園内の環境を整えたり、伝染病が流行する時期には感染の予防に努めたり、アレルギーのある子どもの食事管理を行ったりします。
ケガの処置や急病の対応など、起こったことに対して対処するというだけではなく、問題自体が起こらないようにするということが求められるのです。そういった意味では、病院業務とはまた違った、知識や技術が必要になると言えるでしょう。
0歳児ケアのスキル
保育施設における看護師の仕事は、基本的には0歳児のケアというのが、メインとなる場合が多くなっています。0歳児はちょっとした環境の変化でも体調を崩してしまうことがあるため、細心の注意を払うことが必要となります。
産婦人科などでの勤務経験がある場合には、0歳児への接し方もある程度は理解ができているかもしれませんが、他の診療科からの転職であれば、学ばなくてはならないことも多いことでしょう。
赤ちゃんと接する経験
保育施設では、看護師も、オムツ交換や食事介助などを任されるというのが一般的となっています。そのため赤ちゃんがぐずらないようにするオムツ交換の仕方や、むせないようにする食事の食べさせ方などといった、スキルが身につきます。
独身であれば、将来自身が結婚して子どもを産んだ際にためになるスキルを、身につけることができるでしょう。
保育施設のスキルアップ資格
保育施設の看護師になると目指しやすい関連資格としては、保育士やチャイルドマインダー、チャイルドケア、チャイルドコーチング、ベビーシッターなどがあげられます。
保育施設で働く看護師の多くは子ども好きなため、スキルアップを目的として、子どもに関わる資格取得を目指すという人も増えています。
資格取得に際しては、資格試験に受験資格などが設けられていますが、働きながら通信教育などで学び、受験資格を得るということが可能となっています。
保育士
保育士とは、乳児から小学校就学(0歳~6歳)までの、幼児を保育するために必要となる国家資格となります。資格を取得すると、保育所や児童福祉施設など、子どもの保育に関する幅広い場所で働くことができます。
チャイルドマインダー
チャイルドマインダーとは、0歳~12歳までの子ども、1~4人までの少人数を対象とする、保育の認定資格となります。保育施設のほか、自宅や依頼者宅などで就労することが可能となっています。看護師の資格を保有していると、依頼者にも信頼されやすいといったメリットがあります。
チャイルドケア
チャイルドケアとは、アロマやハーブを使った自然療法を取り入れたホームケアを提供する、認定資格となります。0歳~小学校低学年までの子ども、およびその保護者を対象として、ボディケアやメンタルケアを行います。産婦人科や助産院で働く際にも、役立つ資格となっています。
チャイルドコーチング
チャイルドコーチングとは、子どもたちの潜在能力を引き出すための環境づくりを、サポートするための認定資格となります。子どもたちが自発的に考えてケガなどを回避することができる、環境づくりをサポートします。
ベビーシッター
ベビーシッターは、自宅保育の専門家としての、民間資格となっています。ベビーシッターはとくに資格が必要とされる職業ではありませんが、資格があると、保護者に安心されやすいといったメリットがあります。看護師の中には、非常勤として働きながら、空いた時間にベビーシッターの仕事をしているという人などもいます。