海外に出て看護師としての視野を広めたいと思っているのであれば、看護留学するのも一つの選択肢です。

しかし、大学や大学院に進学するための教育費や現地の生活費を考えると、ある程度まとまったお金がどうしても必要になります。看護留学に興味があるけれども、お金の都合がつかないのであきらめている人はいませんか?

看護留学をするにあたって、費用の面倒を見てくれる奨学金制度があります。奨学金で看護留学できることもあるので、費用がネックになっているのであれば、まずはどのような奨学金制度があるかチェックしましょう。

以下で紹介するのは、看護関係の団体で給付している奨学金についてです。

日本赤十字看護大学 伊藤・有馬記念基金

日本赤十字看護大学では、海外留学を希望する人のために奨励金制度を導入しています。日本赤十字看護大学伊藤・有馬記念基金と呼ばれるものの中の一つにある学生外国留学奨励金がそれです。年間50万円を上限として、資金の給付をしてくれます。

原則として給付を受けられる期間は当該年度限りです。しかし次年度以降も申請して、所定の基準を満たしていれば給付を受けることも可能です。

所定の願書があるのでこちらに必要事項を記入して、その上で前年度もしくは当該年度の成績などを見て給付の合否を判定します。給付は留学前に行われるのが原則です。また留学終了したら2か月以内に、留学報告書の作成・提出することが義務付けられます。

海外の大学の奨学金プログラム

海外の大学の中には、独自に奨学金プログラムを提供しているところもあります。このような奨学金の支給を受けられる大学に進学するのも一つの方法です。

アメリカに看護留学に行きたいのであれば、例えばオクラホマシティ大学の奨学金制度を利用しましょう。

看護学部に通学する留学生を対象にして、奨学金の支給を行っています。年間日本円で、年間10~30万円給付してくれます。1年間だけでなく、最長3年間支給することが可能です。GPA3.0以上の成績を有していることが条件となります。

海外の大学に奨学金の申請を行うとなると、かなり難しいのでは、と思っている人もいるでしょう。しかし日本には海外留学を希望する学生の支援をしている団体がいくつかあります。

このようなところで、手続きのサポートを行っているケースもあります。格安の手数料や中には無料で手続き代行してくれるところもあるので、チェックしてみましょう。

独立行政法人日本学生支援機構の奨励金

独立行政法人日本学生支援機構でも海外留学を希望する人を対象にして、奨学金の支給を行っています。海外留学の場合、第二種奨学金が対象です。

応募条件ですが、大学や大学院進学予定者が対象です。独立行政法人日本学生支援機構の奨学金ですが、予約制度が採用されています。予約制度とは、進学する前に申し込み手続きするシステムです。

大学や大学院を卒業してから3年以内の人が対象になるので、比較的若い看護師が対象になるでしょう。申込書類の請求ですが、日本国内の出身校となります。必要事項を記入して、また必要書類を準備して同じく出身校に提出しましょう。

公益財団法人木村看護教育振興財団の奨学金

公益財団法人木村看護教育振興財団では、海外で研修を希望する看護師を対象にして奨学金の支給をしています。海外看護研修助成と呼ばれるプログラムがそれです。

海外看護研修女性を受けるためには、日本在住の方で看護師や助産師、保健師のいずれの資格を持っていることです。

その上で看護師としての実務経験が5年以上あって、50歳以下の看護師が対象です。ただしこの条件を満たしていても、現在臨床の現場で勤務していないと対象外になってしまうので注意しましょう。