妊娠・出産をきっかけに看護師そのものを一度辞めたナースが再びナースとして復職する際、または育休を経て看護師として復職したものの、子育てとの両立が難しいと感じ、ナースが転職を検討する際、一番重視するのが「子育てと仕事を両立させやすい職場」ではないでしょうか。
そこで今回は、これから復職を検討している、あるいはすでに復職はしているけれど子育てと仕事を両立させるために転職を検討しているママナースへ、子育てと仕事を両立しやすいとされている職場の種類を、2児のママナースがご紹介します!
看護師が子育てと両立しやすい職場 ①訪問看護師
数ある看護師の職場の中で、子育て中のママナースがまず検討する職場の一つが「訪問看護師」ではないでしょうか?
訪問看護師は、基本的に仕事は平日の日中のみであり、土日は休みとしている事業所が多いため、子育てや家庭との両立がしやすいこと。
そして、ママナースが多く在籍しており、子どもの体調不良による突然の休みに対しても「お互い様」という考えが浸透している事業所が多いという2点が、特に育児中のママナースに人気の理由といえます。
国は今後、患者さんの療養先を病院など医療施設から在宅へ切り替えていく方針を打ち出しています。
よって、今後訪問看護師の需要はさらに高まっていくことが予想され、子育て中のママナースが訪問看護師として働くことが、社会全体としても期待されています。
訪問看護師になるには?仕事内容や転職するメリット、実際に働く人の声などを紹介
子育てと両立しやすい職場 ②病児・病後保育を併設している病院
子育て中の多くのママナースが直面するのが、突然の子どもの体調不良だと思います。
実際に私もこの夏は相次いで手足口病に感染し、仕事との調節が大変な事がありました…。
こうした状況にも対応してくれるのが、病児・病後保育も併設している病院です。
病児・病後保育とは、病気によって保育園や幼稚園などに子どもを預けられない時に、専門の医療・保育スタッフが、親に代わって看病しながら、保育をしてくれるサービスです。
このサービスは民間企業や地域の小児科クリニックが提供していることもあるのですが、まだ供給が需要に追いついていない状態なため、実際に使いたい時になかなか使えない状況となっています。
そこで、こういった病児・病後保育がある病院を選ぶことで、子どもが病気になった時も安心して働くことができます。
ただし、この病児・病後保育があるということで、子どもが体調不良となっても「病児・病後保育に預ければいいじゃないか」と言われてしまい、出勤するように言われてしまうリスクが高くなることから、「病気の時は子どもの側にいて、看病をしてあげたい」と考えているママナースは、よく吟味されることをお勧めします。
子育てと両立しやすい職場 ③保育園ナース
保育園ナースと聞くと、「小児科の経験がない」という理由から、敬遠されている方も多いかと思います。
しかし、子育て中のママナースだからこそ、お勧めなのがこの保育園ナースなんです。
待機児童問題が深刻化する中、全国で新たな保育園の創設ラッシュとなっており、その流れに伴い、保育園ナースの求人数自体も今はどんどん増えています。
保育園ナースがおススメの理由としてまず挙げられるのが、カレンダー通りの勤務、という点です。
保育園ナースは基本的に平日の日中のみの勤務となり、夜勤はありません。年末年始など、世間の大型連休時は保育園も休みとなることがほとんどであるため、子育て中のナースにとっても、子どもとのお休みが合いやすい、というメリットがあります。
何より、子育て中のナースは自分の育児経験から、園児たちへの接し方や病気時の対応をある程度把握することができます。
保育園側としても、子育て経験のあるナースは園児たちへの対応の他に、保護者への対応も柔軟に対応できることから、歓迎される傾向にあります。
まさに子育て中のナースにとって、保育園ナースは働きやすい環境が整っているといえるでしょう。
子育てと両立しやすい職場 ④デイサービス
高齢化に伴い、様々な介護サービスが提供されていますが、介護の現場において子育て中のナースにおススメな職場が、「デイサービス」です。
デイサービスは在宅療養を続けている、介護を必要とした方が通う場所であり、看護師としての仕事は、利用者さんが健康に、そして安全に過ごせるよう、看護師としてサポートすることとなります。
子育て中のママナースにお勧めする点としては、デイサービスは平日のみ行っており、年末年始やお盆時期など、子どもの預け先に苦労する時期はお休みであることが多い、という点です。
また、求められる医療技術も高度とされるものでインスリン注射や薬品管理、血糖測定や吸引といったものなので、子育てによってブランクがあるママナースでも、比較的スムーズに業務に慣れることができる職場であること、そして子育て中のママナースが働いていることが多いため、時短など、両立させるための細かい条件にも柔軟に対応してくれることが多いという点も、お勧めポイントです。
仕事内容は、利用者全員のバイタルを測定し、入浴が可能かどうか判断する、利用者が持参した薬の管理など、看護師としての知識と技術が求められるものの他に、介護スタッフとともにレクリエーションを行うこともあります。
デイサービスは数ある介護サービスの中でも、比較的状態が安定している方が多く利用されているので、明るい雰囲気の中、利用者さんとお話しやレクリエーションを一緒に楽しみながら仕事ができる職場です。
ただし、デイサービスの場合は最低でも一人は看護師が在籍していなければ、デイサービスの提供そのものができない、という法律上の決まりがあるので、子育て中のママナースの職場としては、当日突然子どもの体調不良で休まなくてはいけなくなった時のことを考え、必ず二人以上看護師が勤務する職場を選ぶことをお勧めします。
子育てと両立しやすい職場 ⑤健診センター
健診センターは、健康に問題がない方々が健康診断を受けるために訪れる場所です。
センターによって違いはあるものの、平日のみとしているところが多く、仕事もほぼ定時で終わるため、子育てと両立しやすい職場の一つであるといえます。
また、健診センターでは高度な医療技術は必要としない他、健診を受ける方への看護師としての流れを一通り覚えることさえできれば、仕事中新たに覚える仕事も少なく、急変や急患といった緊張感もないため、精神的にも楽である、というメリットもあります。
その一方で、健診を受ける方に対しては何かと職員として気を使う面が多い、というデメリットはあります。
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子育てと両立しやすい職場 ⑥各種単発バイト
厳密には職場の種類、ではありませんが、子育てと両立させやすい仕事の一つとして、単発バイトもぜひ押さえておきたい働き方です。
単発バイトは自分の働きたい日にち、時間から、条件にあう仕事を一日単位で引き受けることができるというメリットがあります。
たとえば子どもの習い事に付き添うため、一週間のうちの月曜日と木曜日だけ働きたい、と思った場合、正社員やパートでは希望を通すことは難しいですが、単発バイトならば、それぞれ単独でできる仕事を探して登録すればよいだけなので、スケジュールと調節がとてもしやすくなっています。
一方で、単発バイトの場合は一度仕事を引き受けてしまうと原則としてキャンセルができない他、当日キャンセルをしてしまった場合はペナルティが課せられてしまうこともあるため、単発バイトを選ぶ際には、子どもの急な体調不良時の対応方法などを、事前に検討しておく必要があります。
いかがでしたか?
今回は特に子育てと両立させやすいという職場を6つ、ご紹介しました。
全ての職場が子育てに理解があるとは言えませんが、病院・クリニック以外にも働ける場所はたくさんあるので、今回ご紹介した職場もぜひ抑えた上で、自分の都合にあわせて働くことができる職場を検討してみてくださいね!
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