看護師として復職するにあたり、多くのママナースがまず考えるのが「日勤のみで働きたい」ということだと思います。

そこで今回は、日勤のみで働きたいママナースへ、求人を選ぶ際のポイントをまとめました。

病院や介護施設など、夜勤がある職場で「日勤のみ」で働く場合

病院や介護施設など、看護師が「24時間365日シフト制」で勤務している職場において、「日勤のみ」で働きたい場合、チェックしたいポイントをご紹介します!

日勤のみでも採用したいほど、人手不足

シフト制を導入している職場のほとんどは、随時看護師を募集しなくてはいけないほど、人手不足となっています。

そのような職場において「日勤のみでも可」という条件を出しているということは、たとえ夜勤ができなくてもいいから来てほしい、という職場側の切実な事情があります。

よって、このような施設へ「日勤のみ」として応募する場合には、「かなり忙しい職場である」ということは覚悟したほうがよいでしょう。

夜勤がない代わりに、残業が多い恐れも

日勤のみ、という条件を出しているこれらの施設はとても忙しいことが予想されるため、残業が多い職場である可能性も高くなっています。

日勤のみという条件を出してこういった施設へ就職した場合、定時に確実に帰ることは難しく、むしろ残業があるということを前提に考えたほうがよいでしょう。

日勤のみである場合、夜勤手当がつかない分、手取りのお給料額は低くなってしまいます。

よって考えを変えて、「残業を頑張ってその分残業代としてお給料をより稼ぐ」としても良いかもしれません。

忙しい分、福利厚生は充実しているところが多い

ここまでデメリットばかりをお伝えしてしまっていますが、もちろんこういった施設に就職することのメリットもあります。

それは、社会保険や厚生年金などの福利厚生が充実している、という点です。

今後、子どもがさらにほしいと考えている場合は、産休以外に1年以上勤務し、復職後も再び1年以上働く意思があれば最長2年まで育休を取得することも可能となっています。

また、院内保育や病児・病後保育の併設など、大きな規模の施設だからこその福利厚生を整えている職場もたくさんあります。

大変な面が多い分、こういった福利厚生が充実しているという点は、子育て中のママナースにとって大きなメリットと言えます。

デイサービスやクリニックなど、日勤のみの職場で働く場合

デイサービスやクリニックなど、日勤のみの職場でママナースが求人を探す場合は、先ほどご紹介した病院や介護施設とはまた違うポイントがあります。

では、どういった点をチェックするべきなのでしょうか?

仕事が定時に終わらないこともしばしば

デイサービスやクリニックだと、「日勤しかないし、仕事内容もそこまで大変じゃないから、家庭と両立しやすい」と考えているママナースも多いかと思います。

しかし、デイサービスでは利用者を送迎した後、清掃作業まで全て職員が行うことが多いため、時間ぴったりに帰ることが難しくなっています。

一方、クリニックの場合は、受付時間内に来院した患者さんは全員診察しなくてはいけないため、時間ぎりぎりに来た患者さんの診察が閉院時間を大幅に過ぎていた、ということも珍しくありません。

よって、これらの職場を選ぶ場合には事前に残業時間の確認を必ずするようにしましょう。

看護師の人数が少ない分、人間関係には要注意

デイサービスやクリニックでは、病院や介護施設に比べ、より看護職員の人数は少なくなっています。

デイサービスの場合は、介護職員と看護職員の人間関係が良くないことも少なくないですし、クリニックの場合は勤務歴が長い看護師がトップに君臨しており、人間関係が難しいというケースもあります。

よって、これらの職場を選ぶにあたっては、人間関係について、できる限り情報を集めることをお勧めします。

土日祝日や大型連休で出勤となることも

デイサービスやクリニックは、「日曜祝日は休み」「年末年始や夏休みは連休を取れる」と思っていませんか?

デイサービスの場合は、事業所によっては年中無休、あるいは大型連休中も営業しているところがあります。

またクリニックでは比較的日曜祝日や大型連休時には休みとなりますが、地域の当番によって大型連休時にも臨時で開院しなくてはいけないこともあります。

よって、「必ず休みとは限らない」という点は、求人を選ぶ上で必ずチェックしておきましょう。

日勤のみで働くにあたり、確認したいこと

看護師の職場において、ママナースが日勤のみで働きたいと考えている場合、事前にぜひ知っておいていただきたいことを、ご紹介します。

お迎えに間に合わなかった場合のことを考えておく

保育園や幼稚園、学童保育などに子どもを預けている場合、気になるのがお迎え時間です。

延長をお願いすること自体、心苦しいことですが、何より18時を過ぎると延長料金となってしまうのも辛いところ。

日勤のみで働く場合、残業を頼まれてしまうことも少なくないことが予想されるため、これらの職場を検討する場合には、同時に「自分がお迎えに行けなかった時の対策」をいくつか考えておく事をお勧めします。

両親など、家族にお願いすることもできますが、家族だけに頼ってしまうと、家族同士でトラブルとなってしまうことがあります。

よって、たとえ両親にお願いできる環境であっても、サービスに登録し、複数の選択肢をあらかじめ準備しておくことをお勧めします。

言葉だけに捕らわれない

日勤のみの仕事を探している中で、「子育てに理解があります」「みんなで協力しあえる環境です」など、目を引く言葉がたくさん並んでいる職場があります。

しかし、こういった職場であっても、実際に就職したら理解が乏しく、同僚から嫌味を言われてしまった、というケースは珍しくありません。

こういった言葉は上層部が示しているものであり、現場の人たちがそう思っているかどうかは、また別の問題となってしまうのです。

よって、求人を探す際には、こういった言葉だけに捕らわれず、今回ご紹介した内容をしっかり確認した上で、求人を選ぶことをお勧めします。

自分の要望を「全て」かなえようと考えない

子育てと看護師の仕事を両立させることは、とても大変なことです。

仕事でクタクタになっても、子どものために家事もこなさなくてはいけませんし、自分の時間を確保するのも大変です。

そのため、どうしても職場に対して「もっと子育てに対して理解をしてほしい」「職場はもっとママナースに配慮するべきだ」と考えてしまいがちです。

しかし、職場では様々な事情を持った看護師が働いているため、ママナースの要望を全て叶えることはほぼ不可能です。

よって、職場を探すにあたっては、ある程度自分も妥協することが大切です。

最後に

子育てと両立するにあたり、どんな条件を出したとしても、「大変だ」「難しい」と思ってしまう場面はたくさんあります。

子育てと仕事を両立させるポイント、それは「完璧を求めない」ことだと思います。

私自身、現在0歳、1歳2児のママをしながら働くことの難しさを日々実感しています。

いろんな壁はありますが、時には力を抜いて、今日も頑張っていきましょう!