子育てと看護師の仕事を両立する上で、大きな障害となりうるのが「夜勤」です。

「夜勤もやりたいけれど、子育てと両立できるか心配」と考えているママナースへ、今回は子育てと仕事を両立できる「夜勤ありの求人」の見極め方について、ご紹介します!

子育てに理解がある職場は、ここが違う!

ワークライフバランスの提唱により、看護師の職場においても「子育てに理解がある」と明記している職場が増えてきました。

しかし、実際には理解があると明記しているにも関わらず、実際に就職したら嫌味を言われてしまい、理解が全然なかった、というケースがよく聞かれます。

では、実際に子育てに理解がある職場は、どういった点が他と違うのでしょうか?

子育て世代と非子育て世代、どちらにも偏っていない

子育てしやすい職場、と言われると、つい「ママナースが多く在籍している職場が良い職場」と考えてしまいがちです。

確かに同じ境遇の方が働いていることで、仮に子どもが体調不良となっても「お互い様」と言い合えるので、その点ではよいのですが、ママナースばかりが在籍していると、いざという時にフォローする人が少ないために、ママナース以外の職員に負担が多くなり、職場内での人間関係が悪化してしまう可能性があります。

子育てに理解がある職場の場合は、子育て世代以外の若い世代からベテランの世代まで、幅広い世代が働いているため、若い人は「これから私がそういった立場になるから」と、ベテランの世代は「私たちもそういった世代の時、助けてもらったから」という考えから、お互いがフォローしあうことができます。

全世代の看護師が漫勉なく働いている職場、それが結果として子育てに対しても理解がある職場である、と言えるのです。

良い意味で、誰でも平等な部分がある

子育てをしながら働いていると、どうしても周囲に協力してもらうことを「当然」と思いがちです。

しかし、他の職員同様に夜勤ありとして採用されている場合、「私たちと同じ条件で入職しているのに、なんで子育てをしているという理由だけで要望を通そうとするの?」と周囲が不満に感じてしまう可能性があります。

よって、子育てに対して理解がある職場とは、「周囲が子育ての人を良い意味で区別していない」職場だと考えます。

そして、良い意味で子育てしている人、していない人関係なく平等に仕事が割り振られていることで、お互いがストレスなく働くことができます。

とはいっても、中には「お迎えに間に合わない」という理由でどうしても残業ができない、という日もあるかと思います。

そういった時は、「今日は残業ができないから先に帰るけど、代わりにこの日はお迎えを頼めるから、残業するね」というように、「残業しないことを当然と思わない」ことで、周囲も「大丈夫だよ、早く帰って」と声をかけることができます。

子育てに理解がある職場、それは「お互いが気を使い合える職場」である、とも言えます。

夜勤ありの場合、ここを事前にチェック!

子育てと夜勤ありの仕事を両立させるために、ぜひチェックしたいポイントを3つ、ご紹介します。

対応を数パターン、用意しておく

子どもは、前日は元気いっぱいでも、当日突然体調を崩してしまうことがよくあります。

実際に私も寝る前まで元気に走り回っていたのに、朝になったら高熱を出していた、というケースを体験済みです…。

看護師の仕事の中で、特に夜勤は当日急なキャンセルが利きにくい仕事なため、夜勤ありで就職した場合は、子どもの急な体調不良にも対応できるよう、事前に対応策をいくつか用意しておくことをお勧めします。

例えば、病児病後保育を事前に登録しておき、そちらを利用する。

病児保育も可能なベビーシッターに事前登録しておくなど、家族以外にも対応策をいくつか検討しておくことで、家族の協力も得やすくなります。

土日・祝日など、夜勤の曜日指定は可能か

子育てと夜勤を両立させるために、検討したいのが「曜日指定が可能かどうか」という点です。

夫が休みで子どもの面倒が見れるから、夜勤をやるにしても土日や祝日限定にしたい、と考えている方もいらっしゃるかと思います。

そこで、事前にこういった曜日指定を行えるかどうか確認しておくことで、実際に就職した後も安心です。

一方、こういった曜日指定をしてしまうと、他の職員から「なんであの人だけ」と反感を受けやすいため、「お互い様」と思ってもらえるよう、夜勤以外の面で人一倍仕事を頑張るという意欲も大切です。

園や学校の行事発表と勤務表発表の時期

夜勤をやるメリットとして、日勤のみの場合に比べ、子どもの行事を夜勤明けや入りに設定することで、予定を合わせやすいという点があります。

しかしここで注意したいのが、「休み希望を申請できる日と、行事がわかる日を事前に確認しておくこと」です。

子どもの来月の用事がわかるのが休み希望申請日よりも後だと、勤務表ができてから日程を再度師長と交渉しなくてはならなくなります。

よって子どもの行事発表が申請日よりも前かどうか、という点もチェックしておくと、就職後精神的にも楽になります。

夜勤を始めるにあたり、見落としがちなポイント

ママナースが夜勤ありの求人を探すにあたり、注意したい点の他に、見落としがちなポイントがあります。

求人を探すにあたっては、以下のポイントも必ず確認されることをお勧めします。

24時間保育の「開園状況」

夜勤ありで働くママナースにとって、心強い存在が「院内併設の24時間保育所」です。

周囲に頼れる人はいないけれど、この施設があるから夜勤もできる!と思いがちですが、近年の保育士不足により、施設によっては「開園日が限られている」というケースがあります。

実際に私が以前勤めていた病院の院内保育所は、事前に「この日とこの日は開園しています」という通知が来ており、その日以外はあずかれない状態となっていました。

よって、「24時間保育がある=夜勤をバリバリ入れる」と考えず、保育所の利用を検討している場合は、有無の他にぜひ「毎日開園しているか」という点も確認することをお勧めします。

夜間ママがいないことを、子どもが理解できるか

夜勤をやるということは、夜間は職場で働くということを意味しています。

お子さんがまだ幼い場合、言葉で説明していても実際に夜勤になった時に大泣きしてしまい、家族が対応に大変だった、という話はよく聞かれます。

よって夜勤ありの求人を探すにあたっては、仕事前に一度「ママがいない状態で一晩過ごす練習をして、子どもが慣れる環境を作る」とともに、子どもが「ママはお仕事で夜間いない日もある」ということを理解できるかどうかを、事前に確認することをお勧めします。

最後に

子育てをしながら夜勤ありの仕事をすることは、周囲の協力が不可欠です。

夜勤ありの求人を探すにあたっては、事前に家族を含めてよく話し合い、お互いが協力できることを確認した上で、自分の希望にあった職場を探すことを、お勧めします!