看護師3年目は、とても大きな区切りの時期だと感じる人が多いと思います。

そして、辞めたいと強く思い始めるのもこの時期です。もしかしたら、看護師自体を引退しようと考えている人もいらっしゃるかもしれませんね。

ちょっとその前に、本当にその決断が最善のものかどうか、一緒にもう一度考えてみませんか？

看護師3年目はひとつの区切り！？

「看護師3年目」と検索すると、きっと多くの人が同じような思いを抱いていることがわかる結果が出てくると思います。

その中でも、代表的なものをいくつか掲載してみます。

3年目までの辛抱という呪縛

苦労して取得した看護師免許。憧れの医療の世界に、学生ではなく社会人として飛び込んだ時は、期待とやる気に満ち溢れていたことでしょう。

そして、ハードなライフスタイルにどうにか順応して、やっと乗り越えた新人時代。

さぁこれから独り立ちしてバリバリやっていくぞ！と思っているかと言えば、たぶんそう心から思える人の方が実際には少ないのではないでしょうか。

なぜなら、看護師の仕事は思った以上にハードで、自分の身を削りながら働いているような気がするからです。

こんなハードな業務を永遠と続けていくなんて無理だ！！でもすぐに辞めるのも勇気がないから、とりあえずは3年頑張ろう！そんな風に乗り越えてきませんでしたか？

そうです、これが魔の3年辛抱の呪縛です。

この思いが強ければ強いほど、3年が経過したあたりから、仕事へ行くことが辛くなり「いつか辞めたい」と呪いのように思い始めてしまうのです。

かくいう私もその一人です。3年目が経過したあたりから、本当に辞めることばかり考え、我慢比べのようになっていたのです。こうなると、仕事に楽しみを見出すことが全く出来なくなっていったのを覚えています。

皆さんもそう感じていませんか？そして、辞めようか悩んで、日々そのことばかり考えていませんか？

だとしたら、このドツボにはまっているのだと思います。

とりあえず一通りのことは自分でできる

これも、実際に私が感じたことですが、3年目となるとほとんどの業務は自分でこなせるようになります。

そうなってくると、ある程度マンネリ化してきた業務にも退屈し、毎日がつまらないものになってきませんか？

何となく、自分は看護師としてのやることをやり切ったような感覚にもなっていたような気がします。それが事実か否かは置いておいて、そう感じてしまう環境であるということが重要です。

そしてこれが後押しするように、そろそろ辞めてもいいかなと悩み始めたりしますよね。皆さんの同期も同じように思ったりしていないでしょうか。

就職した職場にもよりますが、私の同期は糖尿病内科に就職し、3年が経ちました。毎日の血糖測定や、患者への食事の指導などに慣れてきて、惰性で仕事をしている部分もありました。

そんな時、患者にインスリン注射を行う手順をうっかり誤って、使用済みの注射器をそのままにしてしまい、針刺し事故を起こしてしまいました。幸い特に感染症などはなかったのですが、同期はその事故にショックを受けました。

感染の恐怖や、事故を起こした罪悪感ではなく、慣れによる完全な怠慢であることに気が付いたからです。

その時に、同期は辞める決意をしたと言っていました。しかし、実際には現在も看護師の資格を活かし最前線で働いています。

なぜ変わったのかということは、後半でお話しますね。

スキルアップに興味が湧かない

周りを見渡せば、経験豊富な先輩方が、認定看護師の資格を取ったり、新しい知識を求めて研修会に参加したりと、さらなるスキルアップを目指す人で溢れています。

しかし、とても輝いている人たちに混ざって、自分はそこまでの気持ちになれないなぁと感じることって正直なところありませんか？正直に言ってです。

もうこのスキルをつきながら、働く道で良いと思うことだってありますよね。声に出して、このままが良いとは言いにくいですが、内心そう考えている人だって多くいると思います。

そうはいっても、経験年数が上に行けば行くほど、求められる仕事も、立場もどんどん変わっていくのが社会です。そこに不安や負担を感じて、悩んでしまうことだってあります。人間ですから、いろいろな感情があって良いのだと思います。

そこを無理して続けていっても、どうせ長くはもたないし、何より働いていて楽しくなくなります。そんなことだけは避けたいですよね。

では、本当に、もう看護師を辞めることが正しい選択なのでしょうか。

他に最善の方法はないのでしょうか。

いいえ、辞める必要はありませんよ。もっともっと新しい世界はあるんです。看護師として無理せずに、もっと輝ける場所があるのです。

看護師を辞める前に新しい職場へ転職してみよう！

今は、様々な思いから看護師という仕事そのものに悩み、辞めたいと考え辛い思いをしていると思います。

しかし、世界は思っている以上に広いのです。何かのキャッチコピーのようですが、本当に自分の選択次第でどうにでも世界は変えることができるのです。

具体的には、新しい職場へ転職することです。

転職することで、これまで知らなかった新しい道が開けるのです。

まずは、先ほど出てきました、糖尿病内科で針刺し事故を起こした私の同期ですが、その後、学校の保健の先生になりました。

元々子供が大好きということもありましたが、閉鎖的で独特な病院という環境が自分に合っていなかったようで、学校に職場を移してからは見違えるように明るくなりました。

自分でも転職するまでは、こんなに心が平穏になるとは思っていなかったと言っているほど、内面が変化したようです。彼女を見ていると、がらっと環境を変えて資格を活かす方法は、選択肢の一つだと感じました。

他にも、辛抱しながら働くのではなく、楽しく働くという観点から言えば、介護の世界もお勧めです。

介護はまだまだ人手不足で、組織が整備されていない場合も多いです。そんな世界では、経験年数より実践力が問われます。それは看護師も同じです。

利用者さんが毎日穏やかに生活するために、何ができるか、一人ひとり向き合う必要があります。

看護師の醍醐味として病気に向き合いたいと思い、病院に就職した方も、3年の経験があれば、介護施設などでも対応できる十分な知識と経験を持っていると思います。

そして、そのスキルで、毎日、その人に何ができるかを最優先に臨機応変に行うことができるはずです。

そして、全く新しい世界として、企業への転職ということもあります。

企業での看護師の業務は健康管理から、商品販売まで様々な職種がありますが、常に成果を求められるのが社会のルールですので、常に新しいことに触れることができます。

この世界では、3年という区切りどころか、20年たっても次から次へと新しいことが出てくる世界ですので、前向きな気持ちさせあれば、もっともっと活躍したいと思える環境がそこにはあります。

私も、臨床経験を積んだ後、企業へ転職しましたが、一般の企業は医療の世界とは全く異なるもので、慣れによるつまらなさとも、惰性とも無縁の世界であることを知っています。

そういったワクワクした気持ちを大切にしたい方は、選択肢の一つとして考えてみてください！

まとめ

いかがですか？こうやって見ると、まだまだ看護師の世界は幅広いと思いませんか？

辞めてしまうなんてもったいないと思いませんか？

転職をすれば、自分でも知らない新たな一面を見ることができるかもしれません。まずは、挑戦です。

最初はハードルが高いように感じるかもしれませんが、それは最初だけで、後になればどうしてもっと早く転職を考えなかったのかと感じると思います。

ご自分の持っている可能性を潰さないでください。

もっともっと自由になれる場所はきっとあるはずです！