大学には、保健室や医務室・健康管理センターといった健康診断や簡単な診察を行う機関があり、看護師や保健師、医師などが常駐して業務を行っています。ここで勤務するナースになるには、まず求人情報を日頃からチェックしておくことが重要です。

その理由は、1つの職場で採用されるナースや保健師数が元々少なく、毎年求人が出されたり随時募集が行われているわけではなく、病院やクリニックなどの医療機関に比べると非常に求人数の少ない職場であるためです。また、働きやすい条件が揃っているため、ここで働くことを希望している人は多く競争率も高い傾向にあります。

そのため、日頃から情報収集を行い、好条件の求人を逃さないようにすることは大学の医務室などで働く看護師になるための第一歩です。

大学の保健室や医務室で働く看護師の求人

看護師としての実務経験が必要

大学の保健室や医務室で働く看護師の求人では、ナースとしての実務経験を必要とするものが多く見られ、医務室への就職を希望するのであれば、看護師としての経験を積んでおくと採用試験で有利になりやすいです。学校や担当する仕事によっても必要となる経験年数は異なりますが、短いもので2年から3年程度、長いものでは5年というものもあります。

即戦力となる人材を求める学校では「学校の医務室などでの勤務経験」と経験内容を限定しているケースもあり、応募の時点でハードルが高い求人もあります。

また、保健師の業務を兼任するナースの求人では、採用後にどちらの業務に重点を置くのかによって求められる経験内容が異なります。例えば、保健師としての業務に重点を置く場合に求められるのは、学校保健業務の経験、企業などでの保健指導経験やカウンセリングの経験。

反対にナースとしての業務に重点を置く場合に求められるのは、医療機関や学校でのナースとしての実務経験などがあります。仕事に関連する資格よりも経験を重要視する学校は多くあるので、様々な職場で看護師としての経験を積んでおくと採用試験だけでなく実際に働く際にも強みになります。

看護師免許だけでなく保健師免許を持つ人を募集

保健室や医務室などで働くスタッフは、どんなに学生数や教職員数が多くても少人数で業務を行い、看護師や保健師も採用できる枠に限りがあります。看護師と保健師を別々に採用する余裕がない学校の場合は、看護と保健の業務を兼任できる人がいればより少ない人数で医務室での仕事をカバーすることができます。

このような理由から、募集条件として保健師免許と明記されていなくても保健師免許も持っている看護師を募集するところが多く優遇され、そういった求人は意外と多く見らます。大学の保健室や医務室で長く働きたいという人の中には、今から保健師免許を取得する人もいます。

大学保健室では養護教諭免許は必要ない

小学校や中学校の保健室で勤務する場合には養護教諭免許が必要となりますが、大学の医務室などで勤務するには養護教諭免許は必要ありません。最低限必要となるのは看護師免許のみで、この点は国立・私立を問わず共通です。