20代 女性
夏フェスにおいて、会場で待機する日勤のパートとしてイベントナースの仕事をしました。クーラーが効いた救護室がある場合もありますが、野外の夏フェスだったため冷房などはなく、テントの中で扇風機の風に吹かれながら頑張りました。
夏のイベントは熱中症のリスクが圧倒的に高く、かなりの数の人が熱中症にかかってテントに運ばれてきます。初めからそのあたりは想定してたため、クーラーボックスから氷のうを作り、足りなくなったときにはクラッシュアイスをビニール袋に詰めたもので額や首の後ろを冷やし、アイソトニック飲料を飲ませる応急処置をしました。
イベントナースは待機してるだけの暇な仕事であると思われがちですが、夏フェスなどのイベント会場には数千人から数万人といった大勢の人が集まります。
体調不良やケガをする人はごく一部ですがその頻度は少なくなく、対応に追われることも覚悟しておかなければなりません。医師がいて一緒に処置をしたため心細いことはありませんでしたが、何が起きても驚かないような心構えが大切です。
知識や経験が不足していると大変ですが、緊急対応するというやりがいはあります。病院ではあまり経験していない症例に直面する可能性も高く、多少なりとも自分の看護師人生において良い経験になることは間違いない良い仕事であると感じました。
30代 女性
出産を機に正看護師として働いていた職場を退職しました。同居している義母が子どもの面倒を見てくれるということでパートの仕事を探していたときに、イベントナースの話があって体験してきました。
コンサート会場で救護の仕事であり、勤務時間は午後5時から午後10時まででした。時期は夏も終わって秋口になっていたので、会場内は過ごしやすい温度で空調も効いていて、熱中症を訴える人はいませんでした。
イベントナースは突発的な急病やケガに対応する仕事ですが、今回のコンサートでは想定していたよりもそのような人が少なく、子どもが転んですりむいたという傷を処置する程度の対応で済みました。夏場の屋外だと熱中症の対応にも追われますが、今回はのんびりした仕事で拍子抜けしてしまいました。
あいにく、救護室はコンサートのステージから離れていたため様子を見ることはできず、医師と待機していましたが、救護室にはテレビが用意されていて、待機中は読書やテレビを観るなどして過ごせました。
何かがあったときも迅速に対応することのできる看護師やドクターは重宝されますが、何もないに越したことはありません。子育ての期間も長くなり、久しぶりに看護師としての仕事をしたわけですが、やはり人命に関わる仕事としての働きがいは感じられます。
40代 女性
現在は主婦をしていますが、子どもも中学生になりパートに出ることのできる時間的な余裕が出てきました。昔勤めていた総合病院の医師からプロトーナメントゴルフ大会の救護看護をしないかという誘いがあり、思い切って受けることにしました。
4日間、医師1人と看護師は自分1人で対応するということになったのです、薬を飲むので水が欲しい、ボールが当たって手当てをしてほしい、転んで膝をすりむいたというように、症状はそれほどの重症でなくても休む間がないほどの処置対応が必要でした。
ちょうど大会が終わって控室へ戻ろうとしたタイミングで多くの人が脱水症状になってしまい、救護室は大変な混雑になりました。ギャラリーには飲まず食わずで有名選手を追いかけているという人も多かったため、熱中症や脱水症状になる人が多かったのです。
処置としては、全員に水分を補給し飴を与えることで回復して事なきを得ましたが、帰る間際のことでした。看護師が1人で待機することも多いようですが、今回のようなケースですと医師がいてくれなければパニックになってしまいます。主催者側も、これまでの経験にもとづいて医師を待機させていたということでした。