抗加齢指導士とは

どんな資格?

抗加齢指導士は、国内において長寿化が進むなか、加齢に伴う健康面でのリスクを低減させ、健康的に長生きできるように、アドバイスやカウンセリング、指導を行う専門職を認定する資格です。

動脈硬化などの加齢に伴う病気発症率の低減を目指すという予防医学の観点と、それを達成するために、食事、運動、生き甲斐などのメンタルを含めた生活全般を視野に入れ、専門知識に基づいてひとりひとりにあったカウンセリングをおこなっていきます。

急激な高齢化が進む昨今においては、抗加齢すなわちアンチエイジングによって、加齢による疾病などを予防するということは重要なことです。医療、介護などの現場における必要性のみならず、高齢化については、今後、日本社会全体で取り組んで対処していかなくてはならないことであり、現在注目されている資格のひとつということができるでしょう。

認定先

一般社団法人日本抗加齢医学会が認定します。日本抗加齢医学会は、現在急激な早さで進行している少子高齢化に対して、健康的に長生きができるようにする抗加齢医療という観点からのアプローチが有効であるという認識のもと、2001年に設立されました。

資格保有者数

抗加齢指導士として認定された人のうち、全国で400人余りの人が、日本抗加齢医学会のホームページに名前、所属などを掲載し活躍しています。

難易度・合格率

認定単位の取得、認定テキストや認定学会誌などでの勉強が合格のためには必須となっています。日本抗加齢学会が開いている受験用講習会では、試験の際のポイントなどが解説されています。

抗加齢指導士の資格を活かせる職場

現在所属している看護の臨床現場をはじめ、病院では療養病棟、有料老人ホームなどの介護施設で看護業務にたずさわる際にも今後需要が高まると考えられます。

また、近年では、人間ドッグ、アンチエイジングドッグの現場など活躍の場は広がっています。

抗加齢指導士の将来性

急激なスピードで少子高齢化が進む我が国において、今後、高齢化した患者の増加が予想されます。

看護の現場においても、こうした患者への対応をはじめ、予防医学の観点からも、抗加齢すなわちアンチエイジングについての専門知識は、将来その必要性、重要度ともに高くなると予想されます。

抗加齢指導士のお給料事情

高齢化という世相を反映して、療養型病棟や介護分野で、資格の取得を推奨する施設なども出てきています。

アンチエイジングを専門としているクリニックなどでは、日勤のみの常勤正看護師の相場では、月給350,000円ぐらいとなっています。またパート勤務では、平均1,700円ぐらいの時給となっています。

抗加齢指導士になるには《資格取得方法》

受験資格

日本抗加齢学会が認定する資格を持ちかつ、学会の会員であることが必要です。学会が認定する資格については医師、歯科医師、獣医師、看護師、保健師、介護福祉士、精神保健福祉士などといったように医療や介護分野における国家資格保有者となります。

日本抗加齢学会が認定する講習会や研修会の受講などによって所定の単位を取得し、筆記試験に合格することで、資格を取得することができます。資格は更新制となっており、3年毎の更新となります。

審査方法・試験内容

試験前日までに、日本抗加齢学会が単位認定する活動に参加し、受験用30単位の取得が必要です。受験用認定単位は、3年間にわたって有効となっています。

年次学術総会への参加、研修会、講習会、セミナーへの参加、論文発表などが単位として認められます。また、WEBによる研修でも単位を取得することができます。

筆記試験においては、学会認定テキスト「アンチエイジング医学の基礎と臨床改訂2版セルフアセスメント」や学会誌「アンチエイジング医学 抗加齢専門医・指導士認定試験のためのQ&A」に準拠して出題されます。

受験日程

試験日時は年1回、6月上旬頃となっています。申し込み受付期間は前年の11月から受験年1月末日までとなっていて受験要項、申請書類を受け取った後、3月末日までに受験申請手続きを行います。申請書類受理後、受験資格審査会が開かれて受験票が送付されます。

費用・会場

会場は、大阪市北区中之島にある大阪国際会議場です。受験料は手数料540円を含む22,140円となります。また合格者の資格認定料として、11,340円が必要です。

問い合わせ先

日本抗加齢学会専門医・指導士認定委員会