私がしたボランティア活動の内容

生活に関する情報を提供

初めて関わらせて頂いた日本人患者さんとご家族は、日本での長期間の入院生活を送られた末、治療目的で渡米され数週間。

海外旅行などほとんど経験がなく、病院スタッフは全員アメリカ人で言葉の壁や文化の違いもあり、日本とはまったく異なった様式に戸惑い、ポーンと異国の地に放り出されたような気分でいたと話していました。

もちろん大事な診察や検査の時には通訳の方がいましたが、24時間のサービスは受けられません。

また、生活に関するアドバイスが不足しており、買い物ひとつでも苦労している様子が伺えました。

情報も少なく、現地で頼れる人達が限られている中で生活する苦労は自分も経験しており、「食事なんて作る気力はなく、いつも病院の中にあるデリでパンとスープを買うのがやっと」という状況から、何とか抜け出させたい!と思いました。

日本人患者さんは「日本にいる人達から毎日電話やメールでの応援の連絡が来るので有難い」と話していますが、実際海外で長期入院とその付き添いをしながら生活を続けるためには、それだけではやっていけません。

私は、この状況に愕然とし少しでも協力できたらと思い交流を始めました。

アメリカでも日本食を作れる!

まず、食生活の改善をはかるために自宅の近くのスーパーを探して案内開始!

日本食が毎日食べたいというご希望があったので、代用できる野菜や肉、冷凍食品などを中心に1つ1つコーナーを回って簡単に作れるメニューを一緒に考えました。

また、「日本人は、白米と温かいお味噌汁が飲みたいですよね」なんて話をしながら、アメリカのスーパーでも醤油や味噌などは手に入るので少しでも慣れ親しんだもので気分を落ち着かせ、リラックスした時間も持って欲しいと思いました。

なぜなら、ご家族は交代で24時間、病室で看病されていたのでアパートと病院の往復だけの日々、またアパートに帰ってもシャワーを浴びて仮眠をとるだけという生活をされていたからです。

本当に心身ともに疲労困ぱいの状態でした。

これをきっかけに、少しづつ信頼関係を築くことができました。患者さんとご家族は徐々に海外の入院生活にも慣れ、笑顔も見られるようになりました。