認定心理士とは

どんな資格?

認定心理士は、心理学の専門家として認定される資格となります。臨床心理士や心理カウンセラーなどといった具体的な資格ではなく、心理学に関する基礎学力と技能を有していることを証明するための、資格となっています。主に大学で心理学関係の単位を修め、心理学に関わる仕事に就きたいと考えている人に、発行される資格となります。

認定先

公益社団法人日本心理学会が認定する、認定資格となります。

資格保有者数

資格保有者数は2013年の時点で、およそ41,500人となっています。

難易度・合格率

1回の審査で合格する確率は、90%以上と高い傾向があります。

認定心理士の資格を活かせる職場

病院やクリニックの心療内科や介護福祉施設、児童相談所、学校などとなります。精神的に落ち込んでいる人などにカウンセリングを行うことがおもな仕事となりますが、カウンセラーとしてはまだプロとは言えないため、地道に経験を積んでステップアップして行くことが求められることとなります。

認定心理士はどちらかと言うと、臨床心理士や心理カウンセラーを目指す、駆け出しのカウンセラーだと言えるでしょう。努力次第では、能力を活かせる職場の幅も広げて行くことができます。

認定心理士の将来性

最近では企業や会社、工場などでも、心理カウンセラーを置くところが増えています。それは精神疾患による作業効率の低下が、時には業績の悪化にまでつながるということが、専門家によって指摘され始めているからです。そのため今後もさまざまな場所で、心理学の知識や技術をもった人材の需要は、高まるということが言えるでしょう。

ただし、認定心理士は心理学に関する学力が認められただけの資格となるため、カウンセラーとして活躍するためには、向上心を持って多くの経験を積むということが求められます。

認定心理士のお給料事情

認定心理士は資格試験に合格して得られる資格というわけではなく、大学での学習が認められることによって得られる資格となるため、特別な待遇が受けられるということはほとんどありません。

給料アップを目指すのであれば、臨床心理士など、さらなる上の資格取得を目指すことが必要となるでしょう。

認定心理士になるには《資格取得方法》

受験資格

認定心理士には資格試験というものはなく、申請手続きを行うことによって、資格を取得することができます。申請方法には3種類あり、申請方法によって提出書類等も異なります。

まず1つ目の申請方法は、大学卒業後に申請する「認定申請」となります。4年制の大学を卒業したのちに、在学期間中に修得した心理学関連の単位を、認定単位として提出する方法となります。

2つ目の申請方法は、大学を卒業する前に申請する「仮認定申請」となります。卒業時に必要単位が修得できていることを仮定して発行される、仮認定資格となります。卒業時点で申請書通りの単位修得が確認されれば、認定心理士の認定資格を得ることができます。

そして3つ目の申請方法は、日本心理学会に5年以上連続して正会員として在籍することによって、申請できる方法となります。

いずれの申請方法においても、審査に不合格になった場合には、何度でも再申請することが可能となっています。

審査方法・試験内容

認定申請・仮認定申請の場合は、申請者の提出した「心理学関係科目修得単位表」に記載された内容を中心とした、書類審査が行われることとなります。

受験日程

第144回の審査委員会開催予定日は、2014年2月11日(火)となっています。申請書類の受付締め切り日は、2014年1月上旬となります。審査委員会は、約2ヵ月ごとに開催されています。

費用・会場

「認定申請」の審査料は10,000円、認定料は30,000円となっています。認定料は、審査合格後に支払うことが必要となります。認定料の支払いが確認されることによって、「認定心理士認定証」および「認定心理士証(IDカード)」が発行されることとなります。

「仮認定申請」の審査料は10,000円、仮認定料は30,000円となっています。仮認定証の有効期限は大学卒業時までとなっており、見込み通り卒業した場合には卒業証明書を提出することによって、認定証およびカードが発行されることとなります。

問い合わせ先

公益社団法人日本心理学会
〒113-0033 東京都文京区本郷5-23-13 田村ビル内
TEL:03-3814-3953
FAX:03-3814-3954
E-mail:jpa@psych.or.jp