栄養情報担当者とは

どんな資格?

栄養情報担当者は、独立行政法人国立健康・栄養研究所が認定する資格で、健康食品等に関する正確な情報・知識を有し、消費者に適切な情報を提供できる人材の育成を目的として設けられた資格です。

しかし、この資格は平成22年の政府決定に基づき平成27年7月に完全に終了となり、平成24年4月より一般社団法人日本臨床栄養協会に移管され同協会認定の資格と統合して「NRサプリメントアドバイザー制度」となっています。

消費者に向けて専門家としての視点から、サプリメントなどについて個々の栄養状態を評価した上で適切に助言することがこの制度の役割です。

認定先 栄養情報担当者の認定試験は24年6月を最後に終了しています。統合されたNRサプリメントアドバイザー制度の資格の認定は、一般社団法人日本臨床栄養協会が行っており5年毎に更新が必要です。
資格保有者数 栄養情報担当者の資格保有者は2004年の第1回から2012年までで5273人。NRサプリメントアドバイザーに統合された後の2013年第1回試験の合格者は844人です。
難易度・合格率 2013年に実施されたNRサプリメントアドバイザーでは、合格率が50.1%。医療に関する基礎知識や保健機能食品、サプリメントの知識のある管理栄養士や医師、薬剤師、保健師、看護師などは比較的取得しやすい傾向にありますが、あまり知識がない人には難易度が高くなるようです。

栄養情報担当者の資格を活かせる職場

NRサプリメントアドバイザーの資格を活かせる職場は、保健所、保健センター、病院・診療所などの保健・医療機関、サプリメントなどのメーカーや販売会社におけるお客様相談室、地域における食生活改善活動の場などさまざまです。

健康食品については規定している法律の内容が変わって市場も広がったことから、適切なアドバイスがより求められているのです。

医療機関では医師、管理栄養士、薬剤師、保健師、看護師などの資格取得者が多く、看護師が資格をとる場合は患者の栄養状態、健康状態などを観察しながら適切なアドバイスをすることができます。

栄養情報担当者の将来性

現在、美容や健康維持などを目的に多くの健康機能食品やサプリメントなどが開発されています。今後もこの傾向は続くとみられるため、個々に合わせた適切なアドバイスができるこの資格は大きな強みになります。

特に看護師が取得すると、病院などの保健・医療機関で活かせる資格になります。他にも美容・健康関連など幅広い業界で活かせるため将来性のある資格といえます。

栄養情報担当者の資格取得者のお給料事情

保健・医療機関の仕事においては、NRサプリメントアドバイザーの資格は役に立つ資格といえますが、資格を保有していることで大きく給与面に反映されることはないようです。

しかし、看護師が積極的に資格を取得することは、仕事に対する評価につながり給与面での査定が違う場合もあります。また、なかには手当金が支給される場合もあるようですが職場により差があるので平均・相場でどのくらい給与に反映されるかなど確定した数字はないようです。

栄養情報担当者の資格取得のポイント

受験資格 受験資格は日本臨床栄養協会に入会し会員であること、研修単位の40単位を取得していることが必要になります。また、取得した研修単位は会員継続により合格するまで有効です。
審査方法・試験内容 試験は公認テキストや研修から出題されます。基礎生理学、人間栄養学、食品安全衛生学、臨床薬理学など13科目から出題され、択一式の学科試験90題。試験時間は2時間。
受験日程 試験は年1回、12月の第一土曜日に行われます。
費用・会場 受験料は15,000円になりますが、受験資格に必要な費用として、日本臨床栄養協会に入会する年会費が初年度で9,000円、通信教育初回受講が50,000円と別に必要になります。また、試験会場は、東京・大阪・名古屋・福岡・新潟・岐阜・岡山など全国数ヶ所で開催されます。
問い合わせ先 一般社団法人日本臨床栄養協会
詳細な情報がわかるURL http://www.jcna.jp/supple/new_index.html#supple1