産業カウンセラーとは

産業カウンセラーとは、企業の従業員を対象にカウンセリングとケアを行うための資格で、言わば職場での心の専門家のための資格なのです。

仕事内容は、メンタルヘルスなどの心理学的用法により、訪れたクライアント(従業員)が抱える心の問題を解決できるようサポートを行います。

また、企業の従業員だけでなく、企業の経営者、就職、転職希望者、従業員の家族がカウンセリングの対象になることもあります。

アメリカ発祥の資格で、日本での歴史も50年近くあり、カウンセラーの中でも公に認められ必要とされている職業です。

認定先 一般社団法人日本産業カウンセラー協会
資格保有者数 44,343名
難易度・合格率 産業カウンセラーの難易度は中の下と言ったところで、試験自体の難易度は高くありません。むしろ簡単な方に入るでしょう。中の下とされるのは、受験資格を得るまでが難しく、そこで躓いたり、カウンセラーの道をあきらめてしまう人が多いからです。

合格率は60%から70%程で、受験資格を得られた人が普通に勉強して、普通に合格できるくらいです。逆に、受験資格を得られたのに不合格になる人の方が珍しいかもしれません。

学科試験、実技試験、共に6割取れれば合格ラインとなっています。カウンセリングという分野の資格であるため、口頭で話す能力を試験で試されることになります。

産業カウンセラーの資格を活かせる職場

一般企業、人材派遣会社、ハローワーク、ジョブカフェ、高齢者就職支援センターなどです。

看護師の場合、企業内医務室などで働く産業看護師のスキルアップ資格としても有効です。

産業カウンセラーの将来性

カウンセラーの資格の中でも社会的な認知度が高く、これから先必要とされていくことが容易に予想されるのが産業カウンセラーです。

これまでカウンセラーを雇っていなかった企業が新たに雇う可能性、医務室やカウンセリングルームの他に、人事部にカウンセラーを配置する可能性などもあります。

上手く顧客を獲得して信頼性を得ることで、産業カウンセラーとして独立し、独立開業することも可能となります。もしくは複数の企業と契約し、フリーランスのカウンセラーとして働く道もあります。

最初から産業カウンセラーの資格を取得しているのではなく、働きながら資格を取得し、カウンセラーとして成長していくこともできます。

産業カウンセラーの資格取得者の給料事情

産業カウンセラーは企業に直接雇用されている場合と、派遣社員やパート、アルバイトなどがあります。

まず正社員として企業に勤める場合は、従業員と同じ給与が毎月支払われます。平均年収は300万円から400万円、月給で30万円が相場です。ただし、企業の規模によって相場は大きく変動し、中小企業だと200万円から300万円、大企業の人事に勤めていれば1,000万円以上という高収入も有り得ます。

正社員以外で産業カウンセラーとして働く場合は、派遣社員が考えられ、平均時給は1,500円から1,800円となっています。中には派遣社員として経験を積んでいき、正社員を目指す人もいます。

産業看護師として働く場合も基本給に資格手当が上乗せされると考えて良いでしょう。

産業カウンセラーの資格取得方法

受験資格 まず成人していることが大前提です。次に協会が指定した産業カウンセリングの技能を取得する為の指定口座を修了していること、4年制大学、もしくは大学院研究科を卒業し、その中で産業カウンセラーに必要な単位を取得していることです。

ただし以前に試験を受けて学科試験もしくは実技試験のどちらか一方に合格していれば、次に受験する際にその試験は免除されます。

審査方法・試験内容 学科試験:1つは一般教養、マークシート方式で40問、試験時間は90分、2つめはカウンセラーとして基本的な事例への対応能力、対話分析能力を問う内容をマークシート方式で20問、試験時間は60分です。
実技試験:受験者同士でミニカウンセリングを行う試験と、口述試験で30分程度です。
受験日程(2015年のデータ) 学科試験:2015年1月25日(日)
実技試験:2015年1月31日(土)、または2月1日(日)
費用・会場 学科試験:札幌、盛岡、仙台、東京、横浜、高崎、静岡、名古屋、金沢、大阪、岡山、広島、松山、北九州、福岡、熊本、宮崎、沖縄
実技試験:札幌、仙台、東京船橋市、横浜、高崎、名古屋、金沢、大阪、岡山、松山、福岡、宮崎、沖縄
問い合わせ先 一般社団法人日本産業カウンセラー協会
所在地:東京都港区新橋6-17-17 御成門センタービル6階
電話番号:03-3438-4568
詳細な情報がわかるURL 一般社団法人日本産業カウンセラー協会
http://www.counselor.or.jp/