病棟の看護師になると身につくスキル

病棟勤務の場合は、その診療科について深く学ぶことができます。病棟の中で学習会を行ったり、みんなで情報交換を行うことで新しい発見をすることもあります。また、病院外での研修などにも参加しながらさらにスキルアップすることもできるのです。

小児科病棟の場合

子どもたちの看護をすることで、急変しやすい子どもの容体の変化に臨機応変に対応する力がついてきます。また、子どもが苦しむ姿を見守る保護者に対するケアも経験することができます。

子どもの苦しみや死に向き合えるような強い力が育ち、病状を性格に判断する力が自然についてくるのです。

特にNICU(新生児特定集中治療室)では、保育器の中でしか生きることのできない赤ちゃんの小さな変化も見逃さない注意力と心配りが身につきます。

外科病棟の場合

まず外科といっても消化器外科・胸部外科・呼吸器外科・腎臓外科など様々に分けることができます。外科的な治療を受ける患者の看護にあたっては、外科的な知識と同様に内科的な知識も必要となり、病気を受け入れることができない状態の患者さんに対しては精神的なフォローも大切となってきます。

手術室では予想外の事も起きやすく、その時に迅速かつ的確に対応できる力が大切です。外科病棟で身に付けたスキルは将来どこに配属されても役に立つものです。

内科病棟の場合

内科の場合もたくさんの分野があり、循環器では心電図で様々な波形を見ることができ、消化器では対象疾患も多く治療法も様々で学ぶことは多く、呼吸器では呼吸器についての専門的な知識を身に付けることができます。

腎疾患では透析の知識などが身につき、内分泌ではステロイド療法、インスリン療法や血糖測定などの知識や技術が身につき、脳神経ではリハビリなどの知識も身につきます。

一般的に病棟では、保清・移送・体位への変換、注射や採血、浣腸、計測などの基礎看護技術を実践し、医師が行う処置の介助、心電図、ポンプ、人工呼吸器、吸入器・吸引器・DCなどの機器類の取り扱いも学べます。

どこの病棟でも共通かもしれませんが、急変時に対応する力、コミュニケーション能力・アセスメント能力などは自然と身についてくるのです。

病棟看護師の関連資格(スキルアップ資格)

認定看護師・専門看護師の資格を取得するのは大変で、時間もお金もかかります。しかし、特定の分野について深い専門性を持った看護師になれるので、その分野における病棟のチームリーダーとして活躍することができるでしょう。

また、余力があれば直接看護師に関係ない資格を取ることも無駄ではありません。例えば、話し方・聞き方のスキルアップができるような資格を取ると、患者さんとのコミュニケーションが円滑になります。話が長い患者さんに対して、良いタイミングで話を終わらせるといったことも可能です。

アロマ・マッサージ・リフレクソジーなどを学ぶと、長期療養の方のリフレッシュ効果や安眠効果などに役立てることもできます。