収入の違い

常勤看護師

常勤看護師として働く場合は、毎月ほぼ一定額の収入を得ることができます。というのも、基本給が設定されているため基本給の金額以下になることは、ほとんど無いためです。またこれに加えて、残業手当や夜勤手当、交通費、家賃補助など様々な手当制度があってこれらが毎月きちんと支給されたり、ボーナスが年に2回支給されたりするという点は大きなメリットでもあります。

非常勤看護師

一方、非常勤ナースとして働く場合は時給制の職場が多く、月々の勤務日数や勤務時間によって収入額が変動します。そのため、たくさん働くことができる月とそうでない月の収入額の差が大きく、シフトの希望を多めに出してもそれが通らなければ勤務時間が短くなり、給料ダウンにも繋がってしまいます。

また、職場によっては手当が少なかったりボーナスが支給されなかったりと、月々の給料が良くても年収で見ると一般的なナースの年収を大きく下回ることもあります。

しかし、中には時給が2,000円以上であったり手当制度が充実していたりする職場もあるなど、職場によっても収入額に差が出やすい状況です。

勤務条件の違い

常勤看護師

常勤看護師は、非常勤看護師に比べると待遇が良い場合が多く見られ、特に勤務条件については優遇されているケースが多いのが特徴です。勤務条件の中でも休暇制度が特にポイントで、常勤ナースとして働く場合には有給休暇や夏季休暇、年末年始休暇、お盆休み、産休、育休など様々な休暇制度が設けられています。

非常勤看護師

上記のように休暇制度が充実している職場であっても、非常勤ナースは夏季休暇や育休を取得できないということがあります。正職員以外のナースに対する休暇制度は、正職員と同様に取得できる職場もあればそうではない職場もあるので職場選びの際には注意が必要です。

しかし最近では、働きやすい職場環境の整備に努める医療機関などが増えていることもあって、正職員でなくても休暇を取得できる職場が増えつつあります。

福利厚生の違い

福利厚生は、勤務条件と同様に職場の方針によって大きく左右される部分の1つです。よく見られるパターンとしては、正社員であれば全ての福利厚生を利用することができ、非常勤職員などは福利厚生を全く利用できなかったり、一部しか利用できなかったりというものです。

ほぼ全ての職場で福利厚生が整備されていますが、「正職員のみ利用可」という職場は全国に数多くあるのが現状です。

しかし最近では、人手不足を解消するための対策の1つとして福利厚生を充実させる医療機関などがあり、そのような職場では正職員でなくても全ての福利厚生を利用できるというケースも見られます。

転職する際の違い

正社員からバイトやフルタイムのナースに転職する場合は、正社員として働いていた時の経験や持っているスキルなどを評価されることが多いため、転職は比較的スムーズに進むことが多いです。また、これまで勤務したことのない診療科や職場形態、仕事内容であっても、正社員ナースとしての勤務経験があることが看護師としての基礎的なスキルは身につけていると判断され、採用に繋がりやすくなっています。

しかし、正社員からアルバイトやフルタイム職員に転職すると、給料が大きく下がるだけでなく待遇面でも期待できなくなるケースが多くあります。

また、その逆にアルバイトやフルタイムなどで働くナースが常勤職員に転職する場合には、勤務条件や待遇が良くなる、給料が高くなるなど大きな魅力がありますが、その一方でこのような転職では採用されにくい場合があり、転職先が専門的な知識やスキルを必要とする場合には即戦力となることが難しいと判断されることが多いためです。アルバイトやフルタイムのナースには、正職員ナースの補助役として基礎的な業務を任せる職場が多いのです。

そのため、非常勤から常勤職員への転職がスムーズにいくかどうかは、自分のスキルや強みが転職先の求めるものと合致するかがポイントなのです!