いざ、リハビリテーション科に転職しようと考えた時、看護師としての役割や仕事の内容、待遇や勤務形態などの不安がある場合があります。知人や友人、ネット情報などからいろいろと情報は得られますが、実際のところ働いてみないと分からないこともあります。
また、これまで医療重視の現場で働いていた看護師であれば、リハビリテーション、機能回復と言った分野がどのようなものなもか、どんな人材がどのように関わり合い患者さんの回復に関与するのかなどの不安もあるでしょう。
では、リハビリテーション科における看護師さんの不安や疑問に答えていきましょう。
仕事は楽?辛い?
基本的に急性期から脱している患者さんが、療養している診療科です。そのため緊迫感、あるいは急変の心配といったことでいうと気持ちとしては楽なところもあるかもしれません。
しかし、リハビリテーションを開始したことによって身体のバランスがそれまでとは異なったものになり、機能を回復していく過程で転倒などのアクシデントが起こり得るリスクも高まることになります。
症状が再発するなどの危険もないわけではありませんから、気を抜くことはできません。
さらに、さまざまなリスクをできるだけ回避するというところから移動、日常生活上の動作にあたってもコールをするように指導がなされています。そのため頻繁なナースコールによる呼び出しといったこともあり、楽であるということはありません。
仕事のやりがいがある部分は?
リハビリテーションの醍醐味は、患者さんの回復です。リハビリテーションにより失った能力が回復していくことは目に見えて分かる事があります。
また、自宅退院を目標にして入院してくる為、退院する時には患者さんの安堵の笑顔にフォれルことが出来ます。そのような場面で看護師としてのやりがいを感じられます。
この他にも、障害や後遺症により落胆する患者さんに、じっくり時間を取り話を聞き、関わることで、リハビリテーションへの意欲を取り戻させる関わりが出来た時、患者さんの思いを引き出すことが出来た時に根気強く関わってよかったと達成感を味わうことが出来ます。
向いている人は?向いていない人は?
●向いている人
患者さんのペースと合わせてしっかり向き合っていくことができる看護師さんが仕事に適しています。
身体の状況としても障害や後遺症などからの回復途上にあるということでなかなか身体が思うようになりにくい状況ですが、あくまで機能回復を第一に考えて見守り、過度に支援しないといったことも求められます。
また、人の気持ちをよく汲み取ることができる点も、良い資質です。患者さんが持っている不安や疑問、思いを聞くことが大切です。
そして、仕事をする上では、さまざまな職種と連携することも重要です。それぞれが担っている役割について理解ししっかり報告や連絡、相談をすることができなければなりません。
●向いていない人
せっかちな看護師さんは向いていないかもしれません。あくまでも患者さんの状況に応じ、身体の状態や精神面も考えながら対応していく必要があります。
そのペースに足並みをそろえていくことができず、手を出してでも早く何とかしたいと感じてしまうと良くありません。
どんな求人を選ぶべき?
●回復期に特化している病院がおすすめ
総じて、入院設備はしっかり整えられている医療機関が多くなっています。単科ということで、確実に経験を積みスキルも磨くことが可能です。
●単科ではなくてもOK
急性期と回復期を複合しての診療、あるいは回復期と療養型の施設が併設されているといった場合もあります。単科ではなくても、患者さんが回復へ至るまでの流れを把握しながら看護にあたることができます。
未経験の看護師でも働ける?
未経験者や新卒者を歓迎している医療機関の求人は多く見られています。
急性期ではなく状態としては安定している患者さんに対して安全に機能を回復することができるよう支援しますから、経験を積んでいく中で必要なことを身につけていくことも十分に可能です。
業務内容に関しても、日常生活における動作の手助けやリハビリテーションの介助などが中心であり、医療行為の比率はそれほど高くありません。
そのため経験がないとしても新卒者でも、ブランクがあっても問題なく働くことができます。
アルバイトやパート勤務はある?
求人としてはかなりの数があり週に数回の勤務や午前、午後だけの勤務などといったように働き方を選択する上でも幅があります。残業は総じて少ないため、子育て世代であってもしっかり活躍することができます。
現場の状況としては、人材が不足しています。そのため採用活動が活発であって多様な勤務形態を許容している職場も多く、育児休暇や育児短縮勤務などといった福利厚生面の支援で働きやすい環境を整える動きも目立っています。
夜勤では何をするの?
リハビリテーション期における看護の必要性は、患者さんの安全安楽のもとの機能回復、日常背かつ動作の再獲得となります。
まだ十分に機能回復が果たせていないという状況であり、転倒・転落、怪我や出来ると勘違いして無理をしてしまうと言う特徴があります。
そのような患者さんの安全性確保の為に、ナースコールの徹底の指導や、それが果たせない小児や高齢者、認知症患者のケースにおいてはセンサーマットや安全対策の実施が行われます。
その為に、理解ある方からの排泄や移動に関する希望のナースコールや、安全対策のマットやセンサーの鳴動による呼び出しが夜間にもあると言う実態があります。よって、回復期だから夜勤が楽と言ったような状況は無いでしょう。
夜勤は多い?日勤のみでも働けるの?
勤務体制としては、二交替制を採用している医療機関が多くなっています。回数は月に4回程度という場合が多く、スタッフの負担軽減が考えられています。
また、夜勤専従職員を雇用することで、逆に日勤専従の常勤雇用も可能にしている職場も少なくありません。人員の充足を企図し、勤務の要望に広く応えている傾向が見られています。
リハビリテーション科の仕事に興味がある看護師さんへ
リハビリテーション科の特徴はイメージできたでしょうか?
やりがいは自分が見つけるものですが、機能回復を目の当たりにでき、効果を実感できるといった分かりやすい成果が得られるのが特徴です。
スキルアップやキャリアに関して、あまり良いイメージではない方も多いようですが、運動器や脳神経系の学会の認定資格など活躍の場は少ないことはありません。
高齢化が進み、機能維持・向上といった分野は求められる分野となります。
リハビリテーションに興味のある方は、転職に踏みきってみて体感してみましょう。
早めの行動が◎
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