正職員の給料相場
産婦人科は産科と婦人科が合わさったもので、産科は妊娠から産褥期までの女性を対象とし、婦人科は女性特有の疾患を持つ人を対象に診察・治療などを行っています。
多くの場合は産科と婦人科が一緒になっていて、採用後にどちらかの科に配属されることが多いですが、同じ職場内であればどちらの科で働くことになっても基本給は同額となっているケースがほとんどです。
しかし、産婦人科には、手術室や分娩室、職場によってはNICU(新生児集中治療室)などの設備を持っており、このような特別な部署で勤務するナースには手当が支給されたり基本給が高かったりするケースも見られます。
正職員として勤務する場合、月給の平均金額は25万円から30万円、平均年収は450万円から470万円程度で一般的な看護師の収入額とほぼ同じ水準となっています。
他の診療科と違ってクリニックにも入院設備が備わっていることが多く、クリニックで勤務するナースでも夜勤がある職場は多く見られます。そのため、クリニックで働くナースに限っては他の診療科よりも夜勤手当の分だけ年収は高くなる傾向にあります。
しかし、産婦人科は、どのような職場に勤務するかによって年収に大きな差が出るという点に注意が必要です。
具体的な例としては、総合病院のような病床が多く設備も充実している職場、不妊治療を行っている職場、入院中の食事や部屋をアップグレードすることが可能であったりこだわっていたりする職場などでは、看護師の給料は高い傾向にあります。
また、地域によっても差が大きく、都市部の病院で働くナースの方が地方の病院で働くナースよりも年収は高くなっています。
そのため、年収アップを狙うのであれば職場の環境や設備、患者さんへのサービス内容なども一緒に確認しておくと参考になるでしょう。
さらに、助産師の免許も取得しているナースは給料面で優遇されることも多くあります。ナースよりも助産師の方が基本給を高く設定している職場が多く、ナースとして働くより助産師として働く方が年収は高くなります。そのため、ナースとして働きながら助産師の免許を取得する人もいます。
アルバイト・パート・派遣の場合の時給相場
産婦人科では、正職員だけでなくアルバイトやパート、派遣職員を採用する病院やクリニックが多く、採用人数は1つの職場で1人から数人程度というケースが多く見られます。
アルバイトやパート、派遣職員でも受け持つ業務内容は正職員と大きな差は無く、ほとんどの職場で正職員と同じ業務を任せています。そのため、アルバイトやパート、派遣で勤務する場合でも、日勤だけでなく夜勤の担当になることもあります。
夜勤の場合には時給がアップする医療機関が多いので、夜勤に積極的に入れば他の診療科で勤務するよりも給料は高くなるでしょう。アルバイトやパート、派遣職員として勤務する場合、時給は1500円から2000円が相場となっています。
これは、一般的なアルバイト・パート・派遣看護師の時給とほぼ同じ金額です。産婦人科の場合、職場によっては正社員に限らず土日に出勤する必要があったり夜間に緊急で呼ばれたりすることもあります。また手術室での経験がある場合には分娩室での補助を任されることもあり、雇用形態よりも経験やスキルを重視して仕事を任される機会が多いのが特徴です。
ほとんどの病院やクリニックでは、手術室での業務や土日出勤、夜間出勤などの際に手当が支給されたり、時給がアップしたりする制度を設けているので、求人の際にはこれらのポイントにも注目してみると良いでしょう。
アルバイト・パート・派遣職員の場合も、正職員と同様に職場による時給の差が大きい傾向にあります。看護師の時給は、勤務地やその職場の診察内容、患者への待遇などに影響を受けるので、時給が高い職場を探す際にはこれらの点に注目することをおすすめします。
また、特別な資格を必要とすることは少ないので、この分野での経験を積みたい人や元々ブランクを持っている人でも比較的応募しやすいでしょう。
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