検査・採血のヒヤリハット事例

呼気テストを朝食を摂取した状態で行ってしまった。検査前に朝食摂取の有無を確認しなかった。

《ひとこと》まずは確認ですね。ルールの遂行は大切です。

問診時、患者がフランドルテープを貼付していることを確認。他業務にあたっている間にその患者の処置が始まり、直前に医師へ貼付していることを報告。剥がさなくても良い指示となった。薬剤のテープ類はアルミを含むものもあり、電気メス等を使用する際は火傷の恐れがある。

《ひとこと》アルミが含まれているものもあるのですね。ヒヤリはっとで情報を共有できて、勉強になります。

胆石疑いで採血、診察し緊急入院となった患者。入院前のECGにてST上昇を認めた。処置室でﾗﾋﾟﾁｪｯｸ、ﾄﾛｯﾌﾟTの指示あり。事前に採取していた採血の余りを採血室から取り寄せ、検査実施。その結果、CK上昇認めたのを確認したが、採血とECGの時間差が気になり医師へ新たに採血をし再検査した方が良いか確認。取り直す必要はないとのことであった。

ﾗﾋﾟﾄﾛを行う患者は緊急を要するため、先に採血していた場合は採血室から採血の余りを取り寄せることが多い。しかし、今回は採血→診察→ECGと時間差があり、採血・ECGの時間差がない場合という前提に気づいていなかった。

《ひとこと》高度なヒヤリハットですね。

造影室でウログラフィンをシリンジに吸い上げ、そのシリンジに油性ペンでガストログラフィンと記載してしまった。一緒にいた放射線技師に間違えを指摘され気づいた。

《ひとこと》間違えに気づかず、まったく別の作用の薬剤であったら大きな問題になっていましたね。どんな時も集中です。

点滴挿入する際に、血培と追加採血オーダーあり。インサイト挿入時に採血を行い、介助に入った他の看護師に血培と採血スピッツに分注するように指示しなかった。そのため血培ボトルにのみ血液を入れ、採血分の血液が不足してしまった。状況としては、20CCの血液を採るのがやっとで、血培ボトル（20CC必要）とスピッツに分注する血液の量がなかった。

《ひとこと》他のスタッフが介入に入ったり、私たち看護師が医師の介助に入ったりする場面は多くあると思います。必ず指示を明確に伝え、確認することが重要だと思います。

採血時、輸血が必要であることが予測されたが、クロスマッチのオーダーはなく、担当医師にクロスマが必要か確認をしなかった。その後、輸血投与となり患者は2回採血をすることになった。医師は、後でクロスマのオーダーを入れても採血した残りの血液量で足りると考えてたと。

《ひとこと》医師は、案外現場の運用や流れをわかってないことが多いですよね。

採血、上腹部超音波のオーダー確認中の患者が、待合室から離席し食事摂取してしまい検査が延期となった。

《ひとこと》消化器疾患には、食事摂取の有無が検査に大きく影響するものが多くあります。離席する前には、食事摂取しないように伝えることが大切ですね。

患者の情報収集を行っている際、11時にGF、14時に腹部CT検査が入っているのを発見した。検査案内時は予定通りの時間で検査を案内しているが、GF後は胃内に空気が残留しCTで正確な結果が得られないため、先にCTを行う必要があった。内視鏡室へ連絡し、来院したらGF前にCTへ行くように案内してもらうように依頼した。

《ひとこと》GF後に検査がある場合は、注意が必要ですね。超音波なども同様ですね。

血液検査を実施し、検体提出後、採血室より「赤血球沈降速度の検体の血液量が不足しているため、再度採血を取り直してください」と連絡あり。患者は既に退室しており慌てて探し、採血取り直しを説明し再採取となった。

《ひとこと》採血施行時、必要量の決まっているスピッツから分注するのが良いですね。

造影MRIとGFが同日に行われる予定であった。検査説明の際、MRIを先に行うように調整していなかった。GF後、数時間待って頂いた後にMRI実施。患者を必要以上に待たせてしまった。検査オーダー自体は、GF→MRIであった。先にGFを行うと、空気や水分が体内に残り、正確な情報が得られないことがある。

《ひとこと》オーダーを入れる医師も、検査の順番など考慮して欲しいものですね。

トレッドミル検査中に眩暈が出現し、強く転倒した患者。検査に迎えに行き、胸部CT、胸部X-P検査をし経過観察するように指示が出た。転倒時、額と肩を打ったと情報があったため、頭部CTの間違えではないかと医師に検査内容を確認したところ、頭部CTと間違えたと返答があり、指示間違えが発覚した。オーダー内容を変更し、患者は検査に間違えなく検査を受けることができた。

《ひとこと》ナイス！ヒヤリハットですね。