老人ホーム看護師へ転職をするメリット
夜勤なし、残業なし
老人ホームの看護師へ転職をする1つめのメリットは、老人ホームならではの夜勤がないこと、残業がないことです。
施設によっては夜勤や残業がある場合もありますが、夜勤や残業がなく、定時で上がることができる老人ホームが多くなっています。老人ホームに入居するのは、安定した状態が続いている高齢者ばかりですから、容体が急変するような事態に陥らない限り、看護師の出番は定時で終わるからです。
つまり、仕事の時間とプライベートの時間をはっきり区切りをつけることができ、ずるずると仕事の時間を引きずらずに済むのが大きなメリットになります。
この点はかなり魅力的で、急性期の患者さんが多い病棟勤めの看護師が老人ホームに転職する際の理由となっています。いつ患者さんの容体が悪化するか分からない状態で勤務し、夜勤まであるのは精神的にも肉体的にもきつく、耐えられなくなるのが転職のきっかけという人がほとんどのようです。
看護に加えて介護分野のスキルを伸ばせる
2つめのメリットは、看護の経験と同時に介護の経験を積めること、スキルを磨くことができることが挙げられます。
老人ホームでは容体は安定していても、日常生活をひとりで送れない入居者が多いため、日常生活を介助する人が必要となります。介護のレベルはひとりひとり違い、入浴介助や食事介助まで幅広くあります。
病院での入院患者さんの介助とはまた違い、かなり大勢の介助を必要とするため、自然と介護の経験とスキルが磨かれていきます。
求人数が多い
老人ホームの看護師に転職しようと考えたときに誰もが気づくのが、老人ホームの募集が多いというものです。高齢化社会を迎えた現代、老人ホームを始めとした介護施設の需要が急激に伸びており、求人を探すのに全く苦労しません。
条件の良い日勤、常勤の求人を選び、なおかつ通いやすい範囲にある施設を選んでも十分余裕があるほどです。自宅近くで働きたいという要望の転職希望者にとって、かなり大きなメリットとなるでしょう。
チームワークが大事な職場を経験できる
4つめ、看護職以外のスタッフと組んで仕事ができるため、連携を強めてチームワークを工夫した仕事が出来るという点です。主に介護職、ケアマネージャーなどで、お互いの足りない部分を補いながら働いています。
最初のうち自分の専門外を補うのは初めてで戸惑いますが、続けていくうちに介護の分野に興味を抱いたり、お互いを上手く刺激し合うようになるでしょう。ただし老人ホーム内での連携が上手く行かないと、この点は人間関係の複雑化としてデメリットになりかねません。
老人ホーム看護師へ転職をするデメリット
看護技術のスキル向上は望めない
老人ホーム看護師へ転職をするデメリットは大まかに2つ挙げられます。1つは医療行為、医療処置を行う機会が格段に少ないため、医療処置のスキルを向上させられないという点です。
老人ホームでは介護と看護の双方を経験を積むことにはなりますが、どうしても老人ホームでは介護の方がメインとなりますから、どうしても看護の技術についてはお座なりとなってしまうのです。よって看護技術のスキルアップはほとんど望めないというデメリットになります。
極端な話、看護技術が転職前のままで向上せず、老人ホームから一般病院などへ転職する際には、自身の看護技術が古くなっている可能性が高いので注意しましょう。
病院よりも重い!?看護師の責任
2つめ、老人ホームによっては医師が常駐していないこともあり、看護師の責任が重くなってしまうことがあります。一般の病院と比べれば当然のことながら看護師の絶対数は少なく、介護職などの一般職員の方が多いのが老人ホームです。
入居者の容体が急変した際など緊急事態が起こった場合には、責任が重く圧し掛かってくることとなります。
同じような理由でオンコール体制を取っている場合、緊張感が続いて負担となることもあります。ひとりひとりの責任が重くなり、自分で判断しなくてはならない重圧感から辞めてしまったり、別の職場へと転職していくこともあるようです。