佐賀県では救急患者が発生して、速やかに搬送する必要が生じた場合には、福岡県や長崎県にヘリコプターを派遣してもらえるように要請していました。
しかし2014年1月から佐賀県独自のドクターヘリの運航を開始しています。この結果、佐賀県内で救急患者の発生した場合には速やかに救急病院などに搬送できるようになり、救命率の向上への貢献が期待されています。
佐賀県でドクターヘリの運用が開始されたということは、佐賀県でフライトナースとして活躍できるチャンスも増えたことになります。
佐賀県のドクターヘリの運航状況
2014年1月から佐賀県では独自のドクターヘリの運航を開始しました。年間2億1000万円の経費を計画していて、半分は国からの補助金で賄っています。
それまでは福岡県と長崎県のヘリを共同運航して、もし佐賀県内で出動要請が発生した場合には、その件数に応じて費用負担するシステムをとってきました。
現在でも福岡県や長崎県のヘリが佐賀県内を飛行することもあり、県内に3件のヘリが飛行するという日本全国的に見ても珍しい状況になっています。
佐賀県では悪天候など安全な飛行に支障をきたす場合を除き、基本毎日出動態勢を整えています。8時半から日没の30分前までであれば出動要請に対応して、現場に急行できます。
基本的に佐賀県全域をドクターヘリの運航範囲としています。県内であれば、どこでも15分以内で現場に到着することが可能で、救急車と比較して格段に搬送時間の短縮に成功しています。
佐賀県のドクターヘリと救命率の関係
佐賀県のドクターヘリの基地病院ですが、佐賀大学医学部附属病院の救命救急センターになります。
佐賀大学医学部附属病院救命救急センターによると、ただちに医療介入しなければならなかった重篤患者は10%2014年1月の導入からの1年間で存在していたといいます。
その他にはそのまま放置していると生命の危機にあった重症かなは37%いたそうです。
少なくても重篤患者は救急車で搬送していれば、助からなかった可能性がありますからドクターヘリを導入することで少なく見積もっても10%は救命率がアップしたと考えても良いでしょう。
佐賀大学医学部附属病院によるとドクターヘリの搬送によって助かった代表的なケースとして、唐津市で発生したバイクの単独事故があると紹介しています。
この単独事故を起こした男性は大量出血を引き起こしていました。もし佐賀大学医学部附属病院から救急車で現場に向かっていれば、片道だけでも50分程度はかかっていたといいます。
しかしこの場合ドクターヘリを出動させた結果、現場近くの休耕田に5分程度で着陸することができ、速やかに医療処置を施すことができたそうです。
現在この男性ですが、歩けるほどまでに回復したといいます。このような事例を見る限りでも、いかにドクターヘリが人々の救命に貢献しているかがよくわかるでしょう。
佐賀県でフライトナースになるには
佐賀県でフライトナースになるためには、基地病院となっている佐賀大学医学部附属病院に就職することが先決です。
佐賀大学医学部附属病院の救命救急センターのホームページを見てみると、研修医の募集情報は記載されていますが、看護師の採用情報については記載されていませんでした。
このため、まずは佐賀大学医学部附属病院の看護師の募集に応募するところから始めましょう。
おそらく採用になれば、どこへの配属を希望するかというヒアリングが実施されるでしょう。その中で救命救急センターへの配属を希望することです。
そして救急看護の経験を積み重ねていきましょう。救命救急センターの看護師の中でも豊富なキャリアを持っている看護師がフライトナースとして任務を担当できます。
またフライトナースになった場合でも毎日ドクターヘリに乗り込めるわけではありません。数人フライトナースがいますので、ローテーションにて持ち回りで勤務する形になります。
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