山梨県で看護師として経験を積んでいる人の中には、キャリアアップのため転職を検討している方もいるでしょう。

その中の一つとして、ドクターヘリに同乗するフライトナースへの転職を希望している人もいるかもしれません。

ドクターヘリは緊急で搬送する必要のある重篤な患者を搬送する場合が多く、大変ではありますが救命救急看護のスキルアップをするには最適の環境といえます。

山梨県にいたままでフライトナースとして活躍することは可能かについてみていきます。

山梨県立中央病院でドクターヘリを導入

フライトナースとして活躍するためには、ドクターヘリのある医療機関の救命救急センターのナースとして活躍する必要があります。

センターに在籍して、救急看護の経験を積めば、フライトナースとして活躍できる可能性も高まります。山梨県でドクターヘリの基地になっているのは、山梨県立中央病院が唯一の医療機関となります。

山梨県では2012年4月1日からドクターヘリの運用を開始しています。山梨県の場合、いかに迅速に深刻な症状の患者を搬送するかが大きな課題でした。

というのも山梨県の場合、まず四方を山に囲まれた地理になっています。しかも都心部と比較すると、交通網はまだ十分に整備されているとは言い難い状態です。

このため、山間部で急患が出た場合救急車で緊急搬送するといっても、医療機関に到着するまでには少なくても30分はかかってしまっていました。

しかしドクターヘリを山梨県でも導入したことで、山梨県内のどこで急患が出たとしても15分以内で医療機関に運び込むことができるようになりました。従来の救急車と比較すると、実に半分以下の時間で患者を搬送できるわけです。

しかもドクターヘリにはフライトドクターとフライトナースが乗り込みますし、応急処置をするための医療機器も入っています。

ですから搬送している間でも必要な応急処置を施すことができ、まず命を救える可能性がアップします。

また病気によっては後遺症が残る可能性もありますが、後遺症を発生させない、起きたとしてもできるだけ軽減することができるようになります。

山梨県立中央病院のドクターヘリの概要

山梨県立中央病院のドクターヘリですが、必要に応じて年中無休で飛びます。出動時間ですが、8時半から日没までになります。

季節によって日没時間は変わってくるので、出動の最後の時間はシーズンによって変わってきます。ただし悪天候で視界を十分確保できず、安全な飛行が難しいというのであれば、出動を中止することもありますので注意しましょう。

ドクターヘリは、一般の方が出動要請することはできません。119番通報は消防本部が受けるのですが、救急隊などがドクターヘリの出動が必要不可欠と判断した場合には、山梨県立中央病院二消防本部から出動要請を行う形になります。

大けがや大事故で多くの毛がんが出ている、急病ですぐに医療機関に搬送しないと生命の効きも考えられると判断された場合に出動要請が来ます。

ドクターヘリは出動要請に応じて現場に急行します。山梨県では学校の工程や公園、運動場のような何もない平たいところを臨時のヘリポートに指定しています。要請のあった近くのヘリポートに下りて、現場急行し、必要な処置を講じることとなります。

山梨県のドクターヘリの運航実績について

山梨県ではどれだけドクターヘリが出動したかですが、2014年度の情報に基づくと、420件出動しています。つまり1日1回以上の出動実績があることを物語っています。ちなみにドクターヘリで処置を行った人数は403名に上ります。

ヘリの出動要請から離陸するまでの平均時間は4分でした。さらに現場到着するまでの飛行時間ですが、平均すると15分になりました。

つまりヘリを要請してから現場にフライトドクターやフライトナースが到着するまでにかかった時間は平均19分と20分かかっていません。山間部なども含めた平均時間ですから、いかに迅速に現場到着できるかがお分かりになるでしょう。