クリニック、個人病院で採用されやすい看護師とは

救急の受け入れ等を実施していない限り、クリニックや診療所等で急変対応を行う事は殆どありません。こうした事から、病棟等に比べて働きやすいと感じている看護師も少なくありません。

しかし、クリニックや診療所では平均して看護師が3人から5人程度であり、病院等に比べて人員が少なくなっています。忙しい時間帯や時期であっても、限られた人数で業務を進めていかなくてはなりません。

看護師とはいえ、看護業務に留まらない様々な院内での業務をこなしていく必要があります。その為には看護師以外のスタッフとのチームワークも大切であり、それを可能にする協調性や柔軟性が求められます。

また、地域に密着した医療を提供しているところも多く、患者さんとの関わりが重要になってきます。患者さんとコミュニケーションをとれるような気さくさも求められるでしょう。

不採用になりやすい看護師

一方不採用になりやすい人については待遇面ばかりに重きを置き、就職を希望するクリニックや診療所の特性や特徴は掴んでいない人と言えるかもしれません。

自分が看護師として今後どうなりたいのかを明確に持っていない人、自分の能力をどう活かしたいのかがはっきりしない人も、不採用になりやすいでしょう。

クリニックや診療所の場合、厚生年金や健康保険等の社会保険を完備していないところもあります。また、夜勤がないところも多く、収入面で病棟勤務等に比べて少なくなる場合が多くなっています。

収入を重視したり、福利厚生の充実を希望していたりする場合も、勤務先が限られ採用は難しくなるでしょう。

求められる看護師は院長次第

クリニックや診療所、個人病院の看護師採用で求められるものは、非常に幅広くなっています。

年齢による制限や経験の有無等は勤務先によるものが大きく、その殆どが院長の個人経営である事によります。

医療、経営の両面で院長の考え方や方針が打ち出されている為、看護師として求められる人材もそれが反映されたクリニックや診療所毎に違うのです。

診療科による違い

クリニックや診療所にも内科や整形外科、眼科、小児科、皮膚科等の様々な診療科があります。そのため、診療科目によっても、求められる人材は変わってきます。

例えば、個人病院の中には循環器科を専門にして、急性期の患者さんを受け入れているクリニックでは、急性期病棟での経験をアピールすると、採用にも有利になるでしょう。

複数の診療科を持つケース

複数の診療科を持っていたり、地域に根ざした医療機関であったりして多岐に渡る疾患を持つ患者さんが多く訪れるような場合では、即戦力として臨床経験を求められる場合も多くなっています。

注射や採血、点滴等の技術が優れている事も、業務の中で活かす事が出来るでしょう。

眼科や産科、美容外科のケース

一方で、眼科や産科等の特殊な診療科では、院内で人材を育てていこうとする場合も多くなっています。

新しい事を学んでいこうという意欲さえあれば、未経験や中途採用・第二新卒であっても採用される場合はあります。

また、近年注目されている美容外科クリニックでは、若い世代のナースを中心として活躍している人が多くなっています。

このような事から、院長の方針や診療科の特徴を踏まえた上で自分の持つ能力や特徴をどのように発揮していく事が出来るのか、しっかりとアピールする事が重要になります。

その診療科のエキスパートになりたい、地域医療に貢献したい等、自分がこうなりたいとの思いや考えをしっかり持っている事も大切です。