老人保健施設で働く看護師求人の特徴

老人保健施設から出される看護師求人は、施設やサービスのニーズが高まってきていることもあって増加傾向にあります。

そのため、他の介護施設に比べると募集件数や人数は多く、医療機関に比べると勤務条件や待遇面で好条件であるものも多く見られます。

日勤のみの求人

よく見られる求人例としては、「日勤のみ」というものです。一般的にナースの勤務状況は、日勤・準夜勤・夜勤をシフト制でこなすというものが多いですが、老健の場合は日勤のみで働くことができるものが多く、プライベートの時間を確保したい人や家庭と仕事を両立したい人には働きやすいものが多くあります。

夜勤専従の求人

「日勤のみ」と反対に、「夜勤専従」というものあり、日勤には入らず夜勤のみで勤務することも可能な職場が多くあります。このように「昼間のみ」「夜間のみ」と勤務時間帯をきっぱりと分けて募集を行う職場が多いのは、老人保健施設で見られる求人の特徴の1つでもあります。

求人選びの注意点

求人選びの際には、その職場で勤務しているナースがどんな仕事を任されているかという点に注目することをおすすめします。

というのも、医療機関と違って、ナースの仕事には専門的なものだけでなく生活介助のようなものも含まれていることもあり、このような老人保健施設では、仕事量も多い傾向にあり、抱えきれない量の仕事を任されたりナースの担当を超えた仕事を押し付けられたりする場合も稀にあります。

このような事態を避けるためにも、その職場で勤務した場合にどんな仕事をするのかという点はきちんと確認しておくことが重要です。

老人保健施設で働く看護師として採用されるには

老人保健施設では、ナースを募集する際に看護師・准看護師免許以外に資格などを求められることは少ない傾向にあります。しかしながら、実際の求人を見てみると、「ナースの経験が5年以上あること」というように、現場での経験を重視するものは比較的多くあります。

これは、老健でナースとして働く場合少ない人数で多くの利用者の対応を行うことや、急病者が出た際などの状況判断を任されるため、経験で培った手際の良さや判断力が必要となるためです。

その他の資格については、募集案内などに明記されることはほとんどありませんが、ケアマネージャーの資格は多くの職場で役立つもので取得しているナースも多くいます。また、認知症の方を対象とする施設の場合には、認知症ケア専門士の資格を持っていると採用されやすくなる場合があります。

老人保健施設で働く看護師の仕事内容

他の介護施設との違い

介護老人保健施設は老健とも呼ばれ、病気や怪我などの治療を行った方が在宅での生活に復帰できるよう、身体的・精神的な機能の回復に向けた訓練を行う施設で介護保険が適用されます。

介護施設には他にも様々なものがありますが、他の介護施設と大きく異なる点は「在宅復帰を目指す」という目的があることです。

そのため、老人保健施設を利用できるのは、病状は安定しているもののリハビリや生活介助が必要となる方となっています。他の介護施設と比べると、1つの施設当たりの看護師数が多く医師が常駐しているなど、ナースとしての知識やスキルを必要とする場面が多いのが特徴です。

看護師の知識やスキルを活かせる仕事

看護師の知識やスキルを活かせる仕事としては、バイタルチェックや経管栄養の準備、服薬指導と薬の管理、毎日の健康管理、褥瘡ケア、怪我や体調不良者への処置、血糖値チェックとインシュリン注射、点滴などがあり、高度な技術や機器・器具などを使用しないものの仕事内容は幅広くなっています。

老健の特徴的な仕事内容

食事や入浴の介助、口腔ケアなども業務に含まれていて、「ナースとしてできることはすべてやる」という傾向があり、仕事内容は非常に幅広いのが特徴です。

利用者の多くは長期間施設に入所している方が多いため、利用者1人1人と関わる時間も長く日々の健康管理を積み重ね記録していくことも重要な仕事です。

また、医師だけでなく介護士、理学療法士、作業療法士といった専門職の人も多く勤務しており、利用者とこれらの専門職の人とを結ぶサポートをすることも多くあります。

このようにナースの知識やスキルを使う仕事から人と人とを結ぶサポートまで、老健で勤務するナースには様々な仕事があります。