医療メディエーターとは
どんな資格?
医療メディエーターとは、医療事故など患者さんと医療従事者の間に起こった意見の食い違いやクレームなどに対し、第三者としてお互いの意見を聞いた後に問題が解決するように導く仲介役のことを言います。病気の告知、病室やベッドの移動、医師、看護師の対応など、日々の入院生活から起こるクレームから、後遺症や死亡に至った医療事故まで様々な問題の初期対応にあたります。
病院のスタッフでありながらも、第三者の立場として患者さんや医療従事者の代理や代弁、解決案を提示せずに話し合いの場をセッティングし、対話を促すことで関係の再構築の支援を行いきます。
しかし、医療メディエーターは資格ではありません。メディエーション(仲介)は対話と問題克服に導くための技法であって、医療現場に限らずいつでも・どこでも・どんな場所でも活用することができます。
医療メディエーターは医療現場で働く人たちが対象で、専門知識の理解、専門技法の習得、倫理性の涵養を修得した人のことを指します。
医療メディエーターの資格を活かせる職場
主に病院となります。高齢化社会に伴って、最近では介護施設、老人ホームなどの福祉施設にも医療メディエーターを配置する所が増えている傾向があります。
医療メディエーターの将来性
医療メディエーターの認定は2005年から始まったもので、まだ歴史が浅く、認知度も低いです。しかし、年々受講者数は増えており、累計で12,000名が受講しています。
医療メディエーターを配置した病院は、クレームが発生してから解決に至るまでの期間が短縮、またはクレーム数の減少、クレームゼロという成果を挙げています。また、多くの病院が医療メディエーター養成講座の受講を支援・推進しており、医師、看護師など医療機関従事者が受講しています。
今後、高齢化社会が進むにつれ、終末期医療、緩和ケアなどにおいて医療メディエーションを活用しようという動きも高まっています。患者さんにとって入院中、一番身近な存在になるのは看護師です。看護師が医療メディエーションを修得しておくと、日々の入院生活で患者さんと関わることで、未然にクレームなどに対応することができます。どんな些細なトラブルでも、入院生活のストレスなどから大きなトラブルになりかねません。
未然に回避するためにも、積極的に受講することをお勧めします。
医療メディエーターの資格取得者のお給料事情
医療メディエーターは資格ではないので、認定を受けている人は主となる資格を持って仕事をしています。医療メディエーターに対して資格手当を付けている病院は非常に少なく、主となる資格、経験と実績、勤務先によって大きく異なるので確認が必要です。
医療メディエーターの資格取得のポイント
受験資格 | 認定を受けるためには、医療機関職員(医師、看護師、保健師、助産師なども含む)であり、日本医療メディエーター協会が認証している院内医療メディエーター養成教育プログラムを受講します。資格ではないので取得試験はありません。 |
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審査方法・試験内容 | 認定養成教育プログラムの内容は、医療メシエーションの理論、分析、技法、倫理についての基礎理解レベルとなる基礎編Basicを2日間受講します。基礎編講座を受講済みであれば認定登録資格が与えられます。
基礎編講座を受講し、1年以上の実務経験があり、課題評価をクリアすれば、継続編(2日間)応用編(2日間)のAdvancedコースを受講することも可能です。 |
受験日程 | 認定養成教育プログラムは年間を通じ、日本医師会をはじめ各都道府県の医師会、行政関連、病院団体、個別病院で数多く行われています。また北海道、東北、北関東、首都圏、甲信越、東海、近畿、北陸、中国、山陰、四国、九州、沖縄に支部がありますので、各支部主催で認定養成教育プログラムを実施しています。 |
費用・会場 | 受講料は30,000円と、その中には日本医療メディエーター協会入会費、認定料が含まれています。 会場は主催者によって異なりますので確認が必要です。 |
問い合わせ先 | 社団法人.日本医療メディエーター協会.各支部 |
詳細な情報がわかるURL | http://jahm.org/index.html |
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