誰でも取れる!産休

通常の産休

そもそも「産休」は産前産後休暇の略称であり、産前と産後に分けられている労働基準法でも規定されているものです。産前については出産予定日から数えて6週間前、赤ちゃんが双子よりも多ければ14週間前から取得することができ、産後は出産した翌日から最大8週間となっています。

流産や死産になった場合の産休

法律上は、妊娠から4ヶ月以上が経過していれば問題なく取得することができます。産後にも6週間が経過するまで仕事をしてはいけないと定められているため、流産や死産といったことは関係なく休暇を取得することは権利となっているのです。

また、やはり流産や死産となると精神的なダメージも大きいため、すぐに仕事へ戻るよりも心を落ち着かせることが大切です。妊娠4ヶ月よりも前ですと産休にはならないのですが、心を休めるためにもいったんは休んでから復帰に復帰することが望ましいかもしれません。

看護師は流産しやすいってホント?

統計上の数字

看護師が妊娠した場合、流産する確率は10人のうち1人です。また、切迫流産などといったように流産の危険があった看護師となると、3人のうち1人という数字もあります。

好ましくない事態、流産しやすい理由

看護師が切迫流産する確率については、一般職と比較して2倍と高くなっています。流産する率が非常に高いということでかなりの問題にもなっているのですが、現時点においてはまだしっかりした対策がとられていない状況です。

  • 毎日の重労働
  • ・力仕事の割合
    看護師として働く人材は不足している状況が続いていますから、現場にいれば妊娠しているとしてもある程度負担のかかる労働を強いられます。仕事の多くは立ちっぱなしか中腰といった姿勢ですし、患者さんの移動や体位変換などにはかなりの力も必要です。

    ・職場の現実
    看護師が働く職場ではまだ女性が多いため、妊娠中のスタッフに対して理解があっても良いところですが、なかなか環境整備も進んでいません。実際には、働く側も妊娠していて重労働がつらくても同僚の負担に気兼ねしてなかなか言い出すことができず、無理をしてしまうことで流産のリスクを高めてしまっているところがあります。

  • 夜勤の連続
  • 妊娠中は生活を規則正しくしなければ赤ちゃんへ良くない影響を及ぼす危険もあるのですが、看護師には夜勤がつきものですから規則的な生活を送ることもかなり難しいところです。日勤だけの勤務に変わることができれば良いのですが、希望してもすぐに通らないケースはあり、結果として夜勤を続け流産へ至ってしまったという事例も少なくありません。

最善の選択を

母体の健康が第一

実際に妊娠してみなければ、自分が流産しやすいのかどうかということはわかりません。職場で妊娠しながら働いてい方を見ていたとしても、自分がまったく同じようにすることができるとも限りません。

妊娠して流産するかどうかは母体次第であり、確かに人によっては多少の無理をしたとしても無事に赤ちゃんが生まれる場合はあります。その逆に、少し身体を動かしているだけでもお腹が張ってしまうなど不安定な場合もあるのです。

看護師としてのキャリアは傷つかない

看護師としてとにかくステップアップしていきたい、妊娠や出産を経ても変わらずがんばりたいという気持ちを持っていても、身体を壊し大事な赤ちゃんに何かがあってはいけません。

自分の身体と赤ちゃんを守ることができるのは、まさに自分自身だけです。

看護師の仕事では激務が続きますから、大丈夫であると思っていてもいつの間にか心身の両面で無理をしてしまっている可能性が十分にあり得ます。妊娠・出産によって、自分のキャリアは傷つきません!仕事の負担を考えながら仕事をすることが重要です。

心身への配慮がある職場であればまだしも、妊娠がわかったならば休暇やまた改めて別の職場を考えると言った選択肢も必要なのです。