トリアージナースとは

どんな資格?

トリアージナースというのは、救急外来や災害医療などで治療の優先順位を判断するという重要な役割を担っています。

例えば、救急車で運ばれてきた患者は今すぐ治療が必要なのか、待合室で待っている患者のなかに急変する可能性がある人はいないのかなどを判断し、医師との調整を行います。

つまり、緊急性が高い患者から順番に医師の治療を受けられるようにするのがトリアージナースの役目です。

このように緊急度によって患者の診察の順番を判断するだけでなく、医師が円滑に診察できるように患者のフィジカルアセスメントや病態の情報収集を行うこともトリアージナースの役割なのです。なお、トリアージナースは、資格や認定を必要としていません。

認定先 一般的には、日本救急看護学会などの講習会や研修会に参加することがトリアージナースになる一般的な方法です。
資格保有者数 資格は必要ありませんが、トリアージナース育成研修会などを受講することが必要です。この研修会は、フィジカルアクセスメントウェブ試験に合格しなくては受講できません。
難易度・合格率 トリアージナースとしてのスキルを身につけたい場合は、日本救急看護学会などの育成研修会を受講することです。受講するためには、フィジカルアセスメントウェブ試験に合格していることや救急看護の経験が3年以上あることなどが必要です。

試験ではなく制度として、現在救急外来においてトリアージを実践と課題の提出によって認められます。

トリアージナースの資格を活かせる職場

トリアージナースが活躍している職場は、急性期病院の救急外来や救命救急センターなどです。

トリアージナースの将来性

トリアージナースは、災害看護に強い人材として育成を支援している病院もあるので必要とされています。さらに経験を積むことで、将来性がある仕事になります。

トリアージナースの資格取得者のお給料事情

トリアージナースを求めている救急外来はありますが、明確に給与を記載しているところは少ないというのが現状です。トリアージナースとして働き始めるときの年収は、一般の看護師と変わらず400万円~500万円の範囲になるということです。

トリアージナースの資格取得のポイント

受験資格 日本救急看護学会が主催するフィジカルアセスメントウェブ試験に合格し、必須条件として救急看護経験が3年以上あり、日本救急看護学会で作成したクリニカルラダーレベルⅡ以上が必要です。
審査方法・試験内容 日本救急看護学会などが実施している育成研修会を修了すること。

資格試験はありません。重要な役割を担っているトリアージナースですが、専門の資格は存在しません。

受験日程 日本救急看護学会のトリアージナース育成研修会では、2日間のベーシックコースで緊急度判定支援システムを理解する勉強をします。

初日は災害時についての基礎的な講義、2日目は技術面の講義でトリアージ・応急処置・搬送といった実技的なことを学習します。日本救急看護学会のトリアージナース育成研修会は、2015年5月23日、24日または2015年7月18日、19日に開催されます

費用・会場 2日間コースの費用は、一般社団法人日本救急看護学会会員の場合は20,000円、非会員は32,000円です。また、1.5日コースの費用は会員が12,000円で、非会員が24,000円です。

2015年5月23日、24日に開催される研修会は、東京都渋谷区広尾にある日本赤十字社医療センターで行われます。2015年7月18日、19日に開催される研修会は、札幌市南区芸術の森にある札幌市立大学で行われます。

問い合わせ先 東京都中野区中野2-2-3(株)へるす出版事業部内 一般社団法人 日本救急看護学会
詳細な情報がわかるURL http://jaen.umin.ac.jp/seminar/triage.html