医療リンパドレナージセラピストとは

どんな資格?

医療リンパドレナージセラピストとは、医師の判断や指示に基づいて患者さんやその家族への生活指導、リンパ浮腫保存的治療法などの「複合的理学療法(Complex Physical Therapy) 」による治療を行う施術者の資格のことです。

対象となる患者さんは、主にがんの術後などに起きやすいリンパ浮腫を起こした人です。スキンケア、医療リンパドレナージ、圧迫療法、運動療法などの施術を施したり、セルフケア指導を行い、患者さんの全身機能の改善、向上に貢献できます。

認定先 特定非営利活動法人 日本医療リンパドレナージ協会
資格保有者数 1,610人
難易度・合格率 難易度は低く、合格率は9割以上、場合によってはほぼ10割の確率で合格できます。これは養成講習会を終えた後、修了試験に不合格になっても再度修了試験に挑戦できるためで、養成講習会を終えてから2年間挑戦できます。

また2年間の有効期限が過ぎた場合は、養成講習会を再び受講できるため、何度でも挑戦できるという特徴を持ちます。

医療リンパドレナージセラピストの資格を活かせる職場

まず看護師資格の他にあん摩マッサージ師の資格を持っていれば、独立開業が可能です。看護師資格のみの場合は、独立開業はできませんがチーム医療の現場で活躍できます。

全国の国立大学、公立大学、大学の附属病院、がん診療拠点病院など、リンパ浮腫の患者さんが出やすい医療機関で資格を活かせます。中にはリンパ浮腫外来を持つ医療機関があるため、中心的な存在として資格を活かした仕事ができます。

医療リンパドレナージセラピストの将来性

資格者数の少なさから派手な注目はされていないものの、海外では既にリンパ浮腫への基本的な治療法ができる資格として積極的に導入されています。

単純に看護の現場で役立てられるだけでなく、医師と連携して通院できない患者さんへの訪問看護などに活かしたり、リンパ浮腫外来での中心的な役割を担うことができるなどこれから伸びていく可能性を持つ資格です。

がん患者さんが増えていけば当然リンパ浮腫で悩む人が増えていくことから、将来性は十分あります。また、看護の現場を離れてがんではなく生まれつきのリンパ浮腫を持つ人へのリンパドレナージの普及、啓発に貢献したり、美容法としての紹介を行ったりと講師として役立てられる資格でもあります。

医療リンパドレナージセラピストの資格取得者のお給料事情

本来の看護師としての給料に加えて、資格手当がつく場合があります。資格手当の相場は決まっており、月額3,000円から5,000円の間が相場です。

医療リンパドレナージセラピストの資格取得のポイント

受験資格 医師、正看護師、理学療法士、作業療法士、あん摩マッサージ指圧師などの医療資格を持つこと、もしくは資格を取得見込みの学生であることです。

修了試験の受験資格は、養成講習会のうち欠席は半日、15分以上の遅刻、早退を半日と数えて出席日数を満たしていることが条件です。実技がありますから、当日の服装は動きやすいもの、防寒用のジャージの上下、履物はシューズ紐が無いナースシューズがお勧めです。

審査方法・試験内容 養成講習会の初級、中級、修了試験を経て医療リンパドレナージセラピストの資格を得て、その後、継続研修でのブラッシュアップ講習会、スキルアップ家講習会、特別講習会、上級講習会、上級講習会選抜試験を経て、医療リンパドレナージ上級セラピストの資格を得ることができます。

試験内容は、筆記試験、実技試験、口頭試問から構成されており、合格することで終了証が授与されます。万が一不合格になった場合も、再度修了試験を受験可能です。

受験日程 2015年3月1日(日)~3月13日(金) 前期申込期間
2015年5月8日(金)~5月18日(日) 初級養成講習会
2015年7月4日(土)~7月14日(火) 中級養成講習会
2015年7月15日(水)~7月16日(木) 修了試験
費用・会場 前期講習会 一般:540,000円/学生:432,000円
横浜会場A、横須賀海上B、横浜海上C、京都会場D、横浜会場E
問い合わせ先 〒231-0033 神奈川県横浜市中区長者町5-85 明治安田生命ラジオ日本ビル4階
日本医療リンパドレナージ協会 事務局「2015 年度養成講習会」
詳細な情報がわかるURL http://www.mlaj.jp/index.html