診療情報管理士とは

どんな資格?

診療情報管理士は民間資格であり、仕事の内容としては主に診療記録そのものを管理すると共に内容について精査し、またそういった情報を管理することでデータベース化していきます。そしてそこから必要なものを取り出し、活用することも行います。

認定先 日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会という四病院団体協議会と医療研修推進財団
資格保有者数 資格として改称される前の診療録管理士、診療情報管理士を含めて27,702人が認定を受けています。

診療情報管理士の資格を活かせる職場

2000年に診療報酬改定が行われた際、診療録管理体制加算が新設されたことから診療録を管理することが重要であると認識されました。そこから診療情報管理士が必要であるとされ、病院での配置が進んでいます。

診療録管理体制加算がなされるためには1人以上、診療記録管理者が専任として配置されていなければならないため、病院においては常にニーズがあるということです。

診療情報管理士の将来性

重要な医療情報を管理する役割を担うため、医療事務の分野では専門性が高い資格とされています。

医療機関への就職を考えるにあたって資格を持っていれば採用選考で大きな武器になるとともに、実際に医療機関でも人材として充足していない状況であるため、ニーズがあり将来性も高いものです。

診療情報管理士の資格取得者のお給料事情

診療情報管理士の資格を持っていれば、通常の給料に加えて資格手当が加算されます。診療情報の管理自体は必ずしも資格を持っていなくても担当することができるため、医療機関の規模によっては医療事務の仕事をしている人が兼任している場合などもあります。

月給としては平均して20万円台前半で、年収にすると300万円前後といったところが平均的な水準です。

診療情報管理士の資格取得のポイント

受験資格 日本病院会による診療情報管理通信教育を受講するか、診療情報管理士受験認定指定校で必須科目を履修する必要があります。受講するための資格としては、2年制以上の短期大学か専門学校を卒業している以上の学歴が必要ですが、病院で働いていれば高卒であっても問題ありません。

診療情報管理通信教育では学習のスケジュールが定められていて、その内容に沿った教科書とリポート問題集が送られてきます。それらをもとに自習した上で提出用リポートを作成し、リポートには提出期日が定められていて、その期限を守って送付すれば添削を受けることができます。

それとともに1年のうち8月から11月の前期、2月から4月の後期でそれぞれ3日間ずつのスクーリングにも出席することで、期末試験を受けられます。

審査方法・試験内容 基礎分野では医療概論、人体構造・機能論、臨床医学総論、臨床医学各論、医学用語という科目があり、専門分野では医療管理総論、医療管理各論、医療情報学、医療統計学、診療情報管理論、国際疾病分類概論の科目、そのほかに分類法の科目もあります。
受験日程 診療情報管理士認定試験は毎年1回、2月に実施されています。
費用・会場 受験申込書などの必要な受験書類を申請する際に、返信用封筒の切手代として1部で140円、2部で250円、3部から5部で400円が必要です。受験料として消費税込10,000円が必要であるほか、合格した場合には認定料として消費税込30,000円を支払う必要があります。

試験は北海道、宮城、栃木、東京、神奈川、新潟、長野、愛知、三重、大阪、岡山、広島、高知、福岡、熊本、鹿児島、沖縄という全国17の会場において実施されています。

問い合わせ先 一般社団法人日本病院会
詳細な情報がわかるURL https://www.jha-e.com/