仕事は楽?辛い?

血管造影室においては検査のほか、カテーテルによる治療を行うこともできる高度な医療機器がそろっています。最先端の医療となると方法論が完全に確立されていないところもあり、自分なりに模索するところもある点がどのように感じられるかは判断も分かれるところです。

血管造影を行う患者さんに対して、説明やケアを行うことになりますますが、事前説明に対して大きな不安を持つ患者さんも少なくなく、説明の仕方や心のケアなど看護師の本質的な部分にかかわる部分は取り組みやすくやりがいもあるという声も多く聞かれます。

実際、仕事そのものは治療に直接かかわるわけではありません。しかしながら張りつめた空気の中ということになりますから、そこが苦に感じられるのであれば辛いところもあります。


向いている人は?向いていない人は?

●向いている人
血管造影室自体、近年になって整備の進んでいる部署です。そういうこともあり、向上心があってあらたな知識や技術を積極的に学びスキルアップしていきたいといった人は適しています。

●向いていない人
特に集中力がなければ務まりませんから、ここいちばんで集中力を発揮することができなければ厳しいところがあります。看護師として一般的な業務範囲を希望している場合なども、求められるものは違っています。


どんな求人を選ぶべき?

現場において最先端の技術が用いられているということもあり、募集要項では教育体制やスキルアップについて明記されていることが望ましいでしょう。できるだけ教育プログラムが充実していて研修はもちろん、先輩からの指導なども含めて血管造影のことをしっかり学ぶことのできる職場が理想的です。


どうしても血管造影室(アンギオ室)で働きたい人はどうしたらいい?

●配属先が限定されている求人を選ぶ
はじめから血管造影室で勤務するスタッフを募集している求人ですと、同様の希望がある看護師によって応募が集中します。結果として競争率が高くなり、相当の激戦となっています。

●配属希望を出す
入職にあたって最初から希望した通りの部署へ配属されるとは限りませんから、血管造影室へ配属される可能性を見込んでいろいろな部署を持つ職場で就業するという考え方があります。

最初から配属先として希望するか関係するCT室やMRI室などといった検査室、放射線科などといったほかの部署へ配属希望を出すようにします。

いつ転属になってもあわてることがないよう、血管造影について研修があれば受けておくなど勉強しておきます。総合病院では数年単位での部署替えが多いため、希望を出した上で研修や勉強に励んでいるといった事実から配属先になる可能性も高まります。

基本的にICUやCCU、心臓病集中ケアといった部門と兼任する場合が多くなっています。救急度の高い患者さんに多く対応する部署であり血管造影は検査、治療のいずれにも役立てられる最前線の現場です。


未経験の看護師でも働ける?

経験の有無が、特に問われるようなことはありません。教育プログラムが用意されていてそれに沿った研修を受けることができるほか、先輩からの指導も受けることで十分に働いていくことができるようになります。

常にあらたな知識や技術を取り入れていくことが必要とされる現場ですので、これから学ぶべきこともさらに増えていくと見込まれます。経験があってもなくても研鑽を積まなければならないことは変わらないのです。


アルバイトやパート勤務はある?

比率としては、常勤と非常勤のスタッフがほぼ変わりません。就業形態は問わず、多くのマンパワーが必要とされているのです。

基本的に忙しい部署であるため、ある程度の勤務時間は求められることになります。具体的には週に3日以上の勤務などが、条件として掲げられています。


夜勤は多い?日勤のみでも働けるの?

ほかの部署と同じように、三交替制か二交替制で勤務することが一般的です。病院側の方針次第で多少の違いはありますが、日勤と夜勤は同じ程度になります。

希望することによって、日勤専従や夜勤専従といった勤務をすることもできます。特に救急指定病院などですと人員の確保を優先するところから夜勤のみ、日勤のみといった求人募集も出されています。