リハビリテーション科の看護師になると身につくスキル
患者さんは、日常生活を送っている中で何かしらのアクシデントや病気に見舞われます。そこからさまざまな症状が引き起こされ、身体の機能を低下させているのです。
ケガでいうと骨折のほかヘルニアなどといった運動器障害、交通事故などに起因する脊髄損傷などの後遺症といったように整形外科系の疾患が多くなっています。
また、疾病にともなう後遺症や長期間にわたる入院、手術などの影響で寝たきりになっているような状態からの回復を目指す人もいます。
このように、さまざまな診療分野にかかわる患者さんが、集合しています。患者さんの年齢層も乳幼児から高齢者までに及び、多様なスキルが醸成される機会もあります。
自分のスキルアップと向き合いやすい職場
基本的に状態としては安定している患者さんに対応するということで、急変やあわただしく処置をしなければならない場面などはそれほどありません。
そのため急性期の看護とは異なりじっくり落ち着いて患者さんへ相対することによって、自分に欠けている点や必要なことについて見出しやすいといったところもあります。
他の病気・疾患に関する知識力アップ
患者さんの年代ごとに疾患や病変の特徴があって、いくつもの症状が同時に現れる場合もあります。そのため、さまざまな領域に明るくなることが求められます。
未成年者ですと学校生活や日常でのケガや病気が中心になっているところ、成人になると仕事中の予期せぬ災害や生活習慣病なども大きな問題となります。さらに高齢者になると身体の衰えによる転倒での大ケガ、認知症なども心配です。
リハビリテーション看護全般のスキル
日常生活動作に障害がある場合や機能が低下している場合の看護のみならず、日常生活の支援についても学ぶところが多くあります。
また急性期に始まり回復期や療養期を経て在宅復帰へ至るまでの支えとなるために、看護師として必要な一連の流れを身につけることが可能です。
指導力・支援力のスキル
リハビリテーションに関する知識はもちろん患者さんの在宅復帰を目指してかかわり合う中で、コミュニケーションスキルを含めて療養上の注意点や再発の予防策などを指導する力がついていきます。
また、落ち込んでいる患者さんの気持ちを高め、リハビリへのモチベーションにつなげる支援力も高められます。
リハビリテーション科で働く看護師の関連資格
認知症ケア専門士
日本認知症ケア学会が、認定しています。
認知症を発症している患者さんのケアに関して優れた知識や技術のほか倫理観も持っている看護師に与えられ、試験では複数の分野について5年間のうちにそれぞれ正答率が70%以上になれば合格ということになります。
運動器看護師
日本運動器看護学会が認定していて、運動器にかかわる障害の専門的な知識や技術をもとにして専門性が高い看護を行うことのできる看護師であると証明するものです。
5年以上の看護経験があってそのうち3年は運動器領域にかかわるものであることが条件であり、その上で決められた講義を受講し書類審査と認定支援で合格すると資格が付与されます。
運動器リハビリテーションセラピスト
日本運動器学会が認定していて、認定試験の中ではリハビリに関する知識や技術が試されることになります。
条件としては日本運動器学会会員であること、日本整形外科学会専門医である常勤指導医のもと運動器リハビリテーションに従事している常勤勤務者であることが必要です。
脳卒中リハビリテーション看護認定看護師
日本看護協会が認定している認定看護師のいち領域であり、脳卒中分野において看護技術や知識が熟練していることを認めるものです。
5年の実務経験がありそのうち3年以上は脳卒中分野の看護経験でなければならず、その上で所定の講義を受講する必要があります。
早めの行動が◎
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