介護予防指導士とは

どんな資格?

介護予防指導士とは、すでに介護を必要としている要介護者だけでなく、健全者に対して介護予防に関する指導をするための資格です。

具体的には、将来介護を必要としなくて済むように、身体を動かし運動機能を損なわないようにして現状を維持すること、もしくは現在よりも運動機能を向上させるような指導をします。

現在の日本において、介護の重要性は十分に認識されていますが、介護予防の重要性についてはいま一つ認識されていないところもあるため、資格が設けられることとなりました。

認定先

介護予防指導士の認定先は、特定非営利活動法人日本介護予防協会となっています。介護予防を推進する目的で、介護に必要な人材の育成と介護に対する意識の向上、普及に取り組んでいる非営利活動法人です。

資格保有者数

介護予防指導士の資格保有者数は、2011年の段階で1,681名と公表されています。

資格を更新する必要がないこと、資格の対象者が広いこと、需要が伸びていることもあり、これから資格保有者数は伸びていくことが予想されています。

難易度・合格率

介護予防指導士の難易度についてはあらかじめ介護や医療、福祉関係の有資格者であることが前提とされているため、その時点で高いものになっています。

しかし、有資格者であれば取得に際しての難易度は高くなく、講習を受講することで100%合格することができます。実質的な合格率は、100%ということになります。

介護予防指導士の資格を活かせる職場

介護予防指導士の資格を活かせる職場は、介護施設や福祉施設、病院、クリニックなどといったように、高齢者と接する機会があるすべての職場です。

一般企業においても介護の必要がないように指導する人の存在は不可欠ですから、あらゆる職場で必要があるということもできます。

介護予防指導士の将来性

介護予防指導士の将来性は、日本が高齢化社会を迎えていることを考えても十分に見込まれます。日本の平均寿命は高いものの、寝たきりで介護を受けなければならないという人が圧倒的に多くなっています。健康に介護を受けないで生活したいという年配の人からの需要が、高くなってきています。

介護予防指導士のお給料事情

介護予防指導士のお給料については、事前に持っているほかの資格にも左右されるところが大きく、相場や平均をとりにくいものになっています。大きくは介護系の資格を持っている人の受講が多いため、平均すると月収20万円ほどが相場となります。

介護予防指導士になるには《資格取得方法》

受験資格

介護予防指導士の受験資格は、あらかじめ介護にかかわる資格を持っている人に限定されています。具体的には、介護福祉士、介護職員基礎研修課程修了者、ヘルパー1級から2級、介護支援専門員などが挙げられます。

それ以外にも、医療資格の理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、柔道整復師、鍼灸師、あん摩・マッサージ指圧師、社会福祉士、社会福祉主事、歯科衛生士、栄養士、保健師、医師(歯科医師)なども含まれます。

看護系では看護師、レクリエーション関係の資格、健康運動指導士などが該当します。

審査方法・試験内容

介護予防指導士の審査方法・試験内容については、特定非営利活動法人日本介護予防協会が主催する3日間の講義・実習を10科目、21.5時間受講することによって認定されます。最終日の講義が終わると、介護予防指導士の認定書が渡されます。

試験内容は介護予防概論、ストレッチング、筋力訓練指導、測定と評価、救急救命、栄養ケア、口腔ケア、リハビリテーション、転倒予防となっています。すべて講師は異なり、それぞれ専門知識と技術を学ぶことができます。共通点は、専門の機械を使うことなく実践することのできる指導法であるということです。

受験日程

介護予防指導士の受験日程は、最新のもので大宮の2014年4月26日から4月28日、大阪の2014年5月16日から5月18日が予定されています。これまで開催が中止されたことはなく、申し込めば確実に講習を受けることができます。

費用・会場

介護予防指導士の費用は、テキスト代込みで47,500円となっています。銀行であれば日本UFJ銀行の指定口座、郵便局ですとゆうちょ銀行の指定口座へ振り込み、手数料は受講者側の負担となります。会場は日本介護予防協会で、東京都豊島区にあります。

問い合わせ先

介護予防指導士の問い合わせ先は、特定非営利活動法人日本介護予防協会となっていて電話、FAX、メールで問い合わせを受け付けています。