看護師が留学をするにあたって、最先端の医療技術をつぶさに見ながら看護活動をすれば、スキルアップにつながると思っている人も多いでしょう。

もしそのような最先端医療に触れてみたいと思っているのなら、ドイツに看護留学をしてみるのも一つの選択肢になりえます。ドイツは、世界の中でも有数の医療先進国だからです。

皆さん医者がカルテに患者の情報を記すときに、ドイツ語で表記しているのをご存知のはずです。このこと一つとってみても分かるように、日本の医療システムのルーツはドイツになります。日本で現在運用されている保険制度や救急体制なども、もとはドイツのシステムをベースに発展してきたと言われています。

ですから日本に通じるところもあるので、ドイツに看護留学をするとスキルや知識なども比較的すんなりと入ってくるはずです。ドイツでは高い医療に対する信頼感もありますので、誇りを持って充実した日々を過ごせそうです。

ドイツに看護留学をすると、ドイツの看護システムやスキルについて勉強する一方で日本の医療の現状についても見つめ直すことができます。このように両面から看護師としての自分を見つめ直せるのは、他国に留学してもなかなか得られる経験ではありません。

ドイツ語を習得するのが先決

ドイツで看護業務を行う場合、当然のことながらドイツ語によるコミュニケーションが中心となります。そこでドイツへの看護留学を検討している人は、ドイツ語の勉強をまずは行いましょう。

日本人にとって、ドイツ語は英語ほど勉強する機械のある言語ではありません。このため、ドイツ語で満足にコミュニケーションをとれないという人も多いでしょう。

患者と最も近くでお世話をする医療スタッフが看護師であることは、ドイツでも一緒です。看護師として患者の求めるケアをするには、患者が何を求めているのか、言葉が理解できないと無理です。

日本でもドイツ語の語学勉強のできるスクールはありますから、こちらで勉強をしてある程度準備しておくのも良いでしょう。

またドイツに到着したら、いきなり看護関係の教育機関に入るのではなく、ドイツ語の語学スクールに通ってみるのも一考です。ドイツ語をしっかりマスターしていないと、看護学校での勉強もままなりませんし、業務となればさらに不安でしょう。

ドイツ語の勉強をあらかじめ行っておけば、医学の専門用語だけでなく、日常会話もできるようになるでしょう。そうすれば、ドイツ語を使った人とのコミュニケーションの取り方も体得できるはずです。

そのことが看護業務をする時に生きるかもしれません。ドイツ語のスキルが上達すれば、今後ドイツに留学するだけでなく、ドイツで本格的に看護師として仕事ができるようになるかもしれません。

積極性を持つことが大事

日本人の場合、自分を前面に出すことが恥ずかしいと感じる奥ゆかしい文化があります。ディスカッションをする時も、積極的に何か意見する人はあまり多くないです。

しかしこの奥ゆかしさは、ドイツで看護活動をする時にはむしろマイナスになるかもしれません。ドイツ人の特徴として、自分なりの考え方や価値観を持っている傾向があります。しかもそれを胸に秘めるのではなく、どんどん積極的に発言していく傾向があります。

看護学校の授業の中で、テーマディスカッションが取り入れられることも多いです。そのディスカッションをすると、生徒たちがどんどん意見を言い合います。「その意見は間違っている!」とか「あなたの考え方は甘いのではないか」といった、結構激しい議論になることも多いです。

ドイツに看護留学するのであれば、どんどん自分の持っている意見を出すように心がけることです。厳しいことを言うと嫌われてしまうのではないか、と思う人もいるでしょう。

しかし、議論をすることでお互いが分かり合え、逆に仲良くなることもあり得るのでどんどん意見を出して言ってください。