看護師の中で留学を検討している人の中には、より高いレベルの医療技術に近くで触れることでスキルアップをしていきたいと考えている方もいるはずです。

もしそのような希望を持って留学先を探しているのなら、スペインの看護留学がおすすめです。スペインは世界的に見ても医療レベルは高いと言われています。しかも福祉行政がしっかりしているところにも注目です。

スペインでは、国民の健康を守ることが国の責務であると考えています。このため、公立の病院であれば国民誰もが無料で治療が受けられます。しかもスペインの病院のうち、8割は公立病院と言われています。無料で受診できるので、日々多くの患者がやってきます。

このため、公立病院では慢性的に看護師不足の状況に陥っているとされます。スペインでしっかり勉強をすれば、もしかすると公立病院で勤務ができるかもしれません。

私立病院に関しては、治療費をとるため、公立病院と比較するとそれほど多くの患者がやってくることは少ないです。このため逆に言えば、一人一人の患者とのコミュニケーションを大切にできるメリットがあります。

もし患者としっかりと向き合った看護業務をしたいと思っているのであれば、私立病院への就職、留学を検討すべきです。

自分のレベルに合わせて留学・就職先を考えよう

日本の場合、ちょっとした病気でも大学病院や総合病院のような大規模医療機関で受診する人も多いです。

しかしスペインの場合、段階制を取っているのが日本とは大きく異なる特徴です。日本のようにいきなり大きな病院を受診できないシステムをとっています。

まずは近所にある個人で経営しているような小さな診療所とかクリニックを受診します。そしてもしその小さな病院では治療できない、もっと精密な検査を行わないと診断ができない場合に初めて、総合病院で受診する形になるわけです。

つまり総合病院にやってくる人は、より精度の高いハイレベルの検査機器を使って検査を受ける人、もしくは重篤な症状で手術などのハイレベルの治療が必要な患者のみになります。

となるとそこで勤務をする看護師には、それなりの高いレベルの医療関係の知識や看護スキルが求められるわけです。もし看護師の実務経験が豊富で、命にかかわるような重大な施術でも対応できるというのであれば、総合病院でハイレベルのスキルを獲得するのも良いでしょう。

しかしそこまで豊富な経験はなく、手術などが必要な深刻な病状を抱えている患者の看護に自信が持てないというのであれば、小さな診療所やクリニックでまずは下積みをした方が良いでしょう。このように自分の看護スキルに合わせて、どこに留学・就職をすればいいのか選択できるわけです。

スペインの看護留学ではスペイン語が必須

スペインに看護留学をする場合には、ある程度スペイン語の話せる状態にしておいた方が安心です。日本にある語学学校を見てみると、スペイン語を教えている講座もしばしば見られます。渡航前に日本でスペイン語を練習して、日常会話のできる程度のレベルに持っていった方が良いでしょう。

スペインにいる医者や看護師などの医療スタッフを見てみると、もっぱらコミュニケーションはスペイン語でとる傾向が見られます。当然のことながら、日本語のわかる医療スタッフは病院内にはまずいないと思った方が良いでしょう。

スペイン語がままならないのであれば、勉強しようにも理解ができませんし、ましてや仕事をすると言っても医療スタッフ間の連携が必要不可欠なチーム医療の中で何もできません。

スペインには、語学の勉強のできる専門学校や大学なども数多くあります。スペイン語に自信がなければ、いきなり看護について勉強するのではなく、数か月間は語学の習得を優先するのも一つの方法です。スペイン語が話せるようになれれば、もしかすると留学後に現地にて就職という目も出てくるかもしれません。