つわりの重さは人によってまったく異なるものですが、共通することは妊娠することによる体質の変化です。

妊娠すると女性の身体は変化し、それまで何ともなかったことであっても敏感に感じとって体調が悪化しやすくなるのです。

気になる匂い

妊娠に伴う変化のひとつとして、嗅覚に関するものが挙げられます。匂いが顕著に感じられることから、つわりの時期にあたる看護師も職場のわずかな匂いについて吐き気をもよおすほど強烈に感じられるケースがあるのです。

看護師の職場では、通常は消毒が徹底されていますから特別な匂いはないように思われます。

しかしながら、実際には患者さんが香水などをつけている場合がありますし、薬品や医療器具にも何かしらの匂いはします。

仕事中のつわりの対処法

働きながら

  • 可能であればしっかり換気をして空気が頻繁に入れ替わる
  • マスクをつける

上記に記載したことは、看護師にとってはスタンダードです。

看護師ですとそもそも仕事が忙しいため、つわりを感じる間もないほど仕事へ集中しているうちにいつの間にか治まってしまっていたという人もいます。

どうしてもつらければ…

つわりは個人差が大きいため、本当にどうにもならないという場合にはつわり休暇を取得するか夜勤など負担のかかる業務を減らす、勤務を日勤に制限するといった方法もあります。

特定の匂いが影響するようであれば、関連する仕事だけをしばらく外れることができるかどうか相談するといったことも可能です。

つわり休暇とは

概要

男女雇用機会均等法を根拠として、取得することのできる休暇です。妊娠中の労働者が対象となりますから、もちろん看護師も含まれます。

職場に制度がなくても

職場によっては、制度としてつわり休暇が設けられていない場合もあります。それでも健診の結果などとして主治医からつわり休暇を取るよう指導があれば、職場側へ伝えて申請することが可能です。

雇用体系は問わない

労働者であれば誰でも対象になりますから、雇用形態の違いは関係ありません。正職員だけでなくパートやアルバイト、派遣社員といったように非常勤として勤務していても取得することができます。

期間について

特別に、期間は定められていません。あくまでも主治医の判断によって、必要とされる期間について話があります。

取得する上での手続き

現段階において、決まった手続きは設定されていません。職場につわり休暇を取得したいと申し出ることが、そのまま申請ということになります。

母性健康管理指導事項連絡カード

直接の申し出をしにくいという場合に、利用することができます。主治医からカードの欄に記載してもらい、それを職場へ示すだけですからもっともスムーズでもあります。

問題点はある?

職場が制度として設けていない場合ですと、給料の支払い義務が生じません。つまり無給休暇ということになり休暇中に給料が発生しない場合も多くあるため、有給が残っていれば有給扱いになるケースもあります。

つわりで退職する看護師はいる?

サポートの充実

妊娠しているスタッフについて、職場全体でフォローする体制は次第に整ってきています。さらにつわり休暇の取得も進んできていることで、うまく休みも取りながら退職せず出産まで至ることのできる人が増えてきたのです。

やむを得ないケース

  • 大きな個人差
  • つわりの個人差が大きいことから休みながらであれば何とかなるという人だけでなく、入院しなければならないという人もいます。また、最初の妊娠では軽かったながら二度目では重くなる、あるいはその逆ということもあります。

  • 周囲からの働きかけ
  • たとえ本人が問題ないと考えていても、家族が心配して退職せざるを得ないという場合があります。また主治医から無理をしないように言われ、退職を考えるという事例もあります。