看護師をしていて、辞めたいなぁと悩む瞬間は多々ありますが、最もそれを強く感じるのは、患者さんからの理不尽なクレームを受けた時ではないでしょうか。

こちらは精一杯対応しているのに、言いがかりのようなクレームをぶつけられては、仕事とはいえ、腹が立ちますよね。

そんな「もう辞めてやる!」と思う理不尽なクレーム事例を挙げました。

あなたも同じような体験をしたことはありませんか?

モンスターペイシェントからの理不尽なクレーム事例

氏名を確認したら「何度も言わせるな!」と激昂

最近どの職場でも見られる光景ですが、患者誤認を防止するために、投薬や検査の開始前には、者さん自身にフルネームを名乗ってもらうことをルールにしていたりしますよね?

医療者と患者さんとが協力して安全を守るために行っているもので、決して患者さんを煩わせようとしている訳ではありません。

しかし、そのような意図を全く理解せずに、「同じことを言わせるな!」と激怒してくるモンスターペイシェントがいます。

安全を守るためと説明しても納得してはもらえず、一度火が付いた怒りはなかなか収まりません。

こちらとしても、好き好んで確認しているわけではなく、万が一のことを考えて行っているわけですから、協力してほしいものです。

「自分をいつも最優先しろ!」と主張

こういうことを言う患者さんは、最初から高圧的で、看護師に何を言っても許されると思っている人が多いように感じます。

時には、緊急度の高い処置が突然割り込んでくることもあります。

以前、私の受け持ち患者さんで、このような理不尽なクレームをぶつけてきた人がいました。

その日は、他の患者さんが急変してしまったので、あらかじめその旨を説明し、後ほど訪室することを本人に伝えたところ、「他の患者なんかどうでもいから、俺を一番最初に看ろ!これからテレビを見たいから、邪魔されたくないんだよ」と理不尽な主張をしてきました。

この瞬間、私は本当に辞めたくなりました。

一人の命がかかっているのに、この人は自分のテレビを優先するのか。

この方は、テレビだけでなく、入浴や食事、検査の時間など、あらゆることにおいて最優先を求めてきました。

もちろん、丁寧にお断りしましたが、こういうことが続くのが、悩みの種でした。

また、モンスターペイシェントだけでなく、家族から「うちの人を最優先して!」と言われることもあります。

状況によって、融通を利かすことはできますが、命の現場において常に誰かを最優先にすることは不可能です。

入院時のオリエンテーションを行う際に、必要以上にそのあたりの説明をしっかりするようになりました。

窓際に移せと過度に要求

大部屋に入院した場合、ほとんどの患者さんが窓際を希望します。

しかし、その場所は常に空いているわけではなく、さらに他の患者さんの身体機能などによって、配置を決めている場合もあります。

そんな中、自分は絶対に窓際がいいと言い張る患者さんがいます。

空いている場合には、もちろんその位置に変更します。

しかし、ただ景色の良い場所にいたいという理由だけで、執拗に主張するのは辞めていただきたいものです。

何も、いじわるをしているのではなく、その理由を丁寧に説明しているのですから、素直に受け入れてほしいです。

若い看護師にしろと文句

こんな人にあったことはないですか?

受け持ちの挨拶をした際に、「なんだ、もっと若い人がいいんだけど」と言われてしまっては、様々な怒りが込み上げてきます。

看護師にはセクハラ発言をしても構わないと思っている人って多いですよね。

世間一般でこのような発言をした場合、大問題になります。

とても理不尽なことですし、それを聞いたこちらが、どれほど思い悩むかについて想像もしていないのでしょう。

こういうクレームにはうんざりしますね。

面会に来ている家族にも病院の食事を出すように要求

これは、他の職場の友人から聞いた話ですが、その病院では、このようなことを言ってくる人が大変多いそうです。

食事時に面会に来ている家族がかわいそうだから、食卓を囲みたいなど、穏やかな要求の場合もあるそうですが、問題はモンスターペイシェントからのとても理不尽なクレームの場合です。

具体的には、以下のようなクレームだそうです。

「病院の食事がどれだけまずいか確かめてもらいたいのに、何か不満か?不満ならもっと上手いものを出せ!」

「食べられない患者に出すぐらいなら、出さずに、その分こちらに持ってこい!」

いずれも、とても理不尽で身勝手な主張ですね。

友人は、こういうことに対応してばかりで、疲れた、辞めたいと悩んでいました。

入院が長引いた理由を「お前が担当だからだ」と憤慨

全く根拠のない理不尽なクレームです。

治療はチームで行い、患者さんの同意を得て始まったものです。

しかし、時には経過が思うようにいかないこともあり、長引いたりします。

その怒りを身近にいる看護師に本音としてぶつけてくるのは、よくあることですが、「お前のせいだ!」という発言を浴びせられては、あまりにも悲しくなりますよね。

一生懸命、看護してきたのに。

初診料の支払い拒否

外来受付時に、初診料の説明をしているのに、支払を拒否する人がいます。

こういうモンスターペイシェントの多くが、最初の説明をきちんと聞かずに、後からクレームを言ってきます。

丁寧に説明しているのだから、きちんと聞いてほしいものです。

診療時間外に来院し、「医師をよばないなら後で覚えておけよ」と脅迫

こちらも外来でよくある場面です。

予約時間に遅刻をしてしまい、さらに診療時間終了後に来院した患者さんに、本日は終了したことを伝えると、逆上して「診ないなら、覚えておけ」など、脅してくる人がいます。

そもそも自分が遅刻してきたことを反省してもらいたいところですが、自分のことは棚に上げ、さらに理不尽にも脅してくるわけです。

大変ひどいクレームですが、割と多く耳にします。

こういう患者さんは、たいていクレームの言いやすい看護師に牙を向くことが多いです。

その矛先にされた看護師さんは、慢性的にストレスにさらされて、辞めようかどうしようかと悩むケースが多いと思います。

節度をわきまえた行動をしてほしいですね。

まとめ

皆さんの周りにも、このようなモンスターペイシェントはいますか?

上記の例は、基本的に言葉や態度によるものですが、これがエスカレートしていき、暴力的な行為につながることもしばしばあります。

そうなる前に、自分の身を守る方法を心得ておく必要がありますね!

具体的な方法については、別の機会にご紹介いたしますので、参考にしてみてください。