外来勤務をしている皆さんは、看護師になってから外来勤務のみを行ってきましたか?

たぶん、ほとんどの人が、一度は病棟などで働いた経験を持っているのではないでしょうか。

それとも、最初から今まで外来を専門に行ってきた人もいるでしょうか。

ここでは、辞めたいと思う原因別に、新しい転職先を考えてみたいと思います。

悩み別のベストな転職先はココ!

様々なお悩みが存在するとは思いますが、ここではメジャーなお悩み別に、向いている転職先をご紹介します。

患者さんとの関りが少ないことに悩んでいるなら慢性期病院へ

外来勤務の最大の難点ともいえるこのお悩みは、そのままでは永遠になくならない課題でもあります。

入院中の患者さんの日常生活に関わる病棟業務とは異なり、どの患者さんとも限られた時間の中で接する機会しかありません。

人によっては、それを適度な距離感と感じていいのかもしれませんが、やはり看護師の仕事の醍醐味をもっと味わいたいと思う人もいるでしょう。

そのような場合には、慢性期病院への転職がおススメです。

慢性期病院は、患者さんと向き合う時間がとても多い職場で、あなたの関り一つで、病状が大きく変わることがあります。

分かりやすい例として、糖尿病の治療で入院している患者さんがいるとします。

その患者さんは、毎回退院した後すぐは血糖コントロールを自分なりに頑張るものの、途中で挫折して再入院してくるような現状です。

こういった患者さんに、行動変容を働きかけることができるのは看護師です。

なぜ継続することができないのか、個別のモチベーションの維持に必要なことは何かを見極めて働きかけるなどをします。

そうすることで、患者さんの意識が変わり、セルフコントロールができるようになり、その後の入院が必要なく、合併症も出ない…といったような、患者さんの人生を大きく変えることもできます

これは、糖尿病専門外来でもない限り、外来ではなかなか難しいことです。

このような深いかかわりを望んでいる人は、慢性期の病院が良いのではないでしょうか。

もっと時間の流れが速い職場を希望しているのであれば、外科系の診療科も良いと思いますが、多くの診療科を経験してきた私個人の意見としては、他のどの職場よりも、看護師の醍醐味を味わえるのは「慢性期病院」であると感じています。

慢性期病院では患者さんだけでなく、家族とも深くかかわることができますので、やりがいや、貢献度などがとても感じやすい環境にあります。

ご興味がある方は、まずは検索することから始めてはいかがでしょうか?

苦情処理に追われて嫌気がさしているなら企業へ

これも本当に外来業務ならではのお悩みだと思います。

患者さんからやたらと同じクレームを言われることはありませんか?

特に、「待ち時間」に関してです!!

3年に一度、厚生労働省によって行われる受療行動調査でも、外来の待ち時間に関する患者さんの不満は、毎年とても大きいことが分かっています。

また、全国的にも、少しでも待ち時間を快適に過ごしてもらうために、呼び出しベルの貸し出しや、医療者によるミニ講習会の開催など、様々な取り組みが行われています。

そのくらい、外来で働く看護師さんにとって、このクレームは身近な問題であると言えます。

どうでしょうか、思い当たりませんか?

特に大きな病院になればなるほど、患者さんの数は増え、予約時間を過ぎても順番が回ってこないことに苛立ちを見せる人は多くなります。

これはシステム的な問題であって、あなたの責任ではないのに、直接患者さんと接するがゆえに、文句を言われ続けるのでは、嫌になってしまいますよね。

そんな場合には、ガラッと方向転換して企業などで働くことをおススメします。

看護師が働ける一般企業は、結構多くあります。

製薬会社による治験管理、健康食品関連の電話サポート、保険関連の付帯サービス、社員の健康管理などです。

一般企業では、クレーム対応は専門の部署を持っていることが多く、一個人で対応することはほとんどありません。

ましてや、看護師の皆さんがその対応をする機会は皆無でしょう。

もちろん自分が直接の理由で、お客さんに迷惑をかけたなどという場合には、対応が必要なこともあると思いますが、外来業務で対応していたような、理不尽な怒りの矢面に立つようなことはありません。

病院外での仕事を考えたことのない人は、ぜひ考慮に入れてみてくださいね。

医師との関係に悩んで辞めたいなら介護施設へ

ほとんどの外来では、同じ医師と診療業務を継続することが続きますよね?

ローテーションを組んでいて複数の医師が日替わりで来る場合や、一人の医師毎日診療する場合でも、ごく限られた人間関係の中で働くことが多いはずです。

そんな中で、医師と上手くそりが合わないという人もいるのではないでしょうか。

具体的には、「何度説明しても覚えてくれず、手取り足取りこちらが対応しなくてはいけない」場合や、「医師なりのやり方を押し通すために、現場が混乱する」などです。

もしかしたら、時間通りに出勤せずに、結果患者さんを待たせてクレームにつながる、ということもあるかもしれません。

いすれにしても、そんな煩わしい思いをして悩んでいるなら、介護系の職場に転職しましょう!

介護施設などでは、医師もいますが、現場をよく知っているのは介護士さんと看護師さんです。

そしてほとんどの場合、シフト制で働いているので多少、人間関係が上手くいかない人がいても、毎回付き合う必要はありません。

そして、チームで動くことから、外来で直面していたような、一人の横柄な態度に振り回されるという機会も少ないでしょう。

一般的な外来業務を経験してきたあなたなら、高齢者と接する機会も多かったのではないでしょうか。

そうであるならば、介護系の職場も楽しめると思います

ぜひ、検討してください!

外来勤務の経験を活かしたおススメの転職先はここで決まり!

外来業務を行ってきた人は、患者さんときちんと敬語を話したり、電話対応する機会がとても多いことが特徴です。

そのスキルを活かしたり、さらには向上させるという意味で、看護系の教員の仕事もおススメです。

これは私の友人が実際に行ったことですが、とてもクレームの多い病院の外来で働いていたため、看護師が嫌になりかけていました。

しかし、同時にせっかく苦労してなった看護師の資格を、しまいこんでしまうのはもったいないとも考えました。

そこで、いろいろ考えた結果、看護系の学校の教員になることにしました。

というのも、教員は学生について実習に出たり、患者さんに学生が担当することの許可などを取りに行く必要があり、丁寧な対応を求められることが多く、外来業務で培った敬語や、社会人として常識的な対応を積んできたことが活かせると感じたからです。

あまりに大きな転身に、最初は驚きましたが、今でも楽しく充実した毎日を送っているので、彼女の選択は正しかったのだと思います。

もし、大きな悩みは抱えていないけれど、次の転職先を前向きに検討しているのであれば、教員という選択肢もアリですよ。

まとめ

外来業務というのは、病棟勤務に比べて働き方の選択ができることが良い点だと思います。

例えば時短や、夜勤なしなどです。

しかし、職場によっては様々な悩みが生じることもありますので、看護師を辞めたいと悩んでしまうくらいなら、次の転職先に行きましょう。

応援しています!