現在新人看護師として活躍されている皆さんの中に、「看護師を辞めてしまいたい!」と感じている方はいませんか?

自分が思った看護を患者さんに提供できなかった時やミスを起こしてしまったとき、周りの新人看護師のレベルに自分がついていけないと感じたときなど、様々な場面で看護師を辞めたいと感じることがあるかもしれません。

実は、多くの新人看護師が辞めたくなる時期があるということをご存知ですか?

もしかすると、「看護師を辞めたい」と感じている方の中には、現在辞めたくなる時期に当たる方もいるかもしれません。

しかし、この時期を乗り越えれば看護師としてのやりがいを実感したり、看護師として成長することができます。

多くの看護師が辞めたくなる時期と、乗り越えるためのポイントを時期別に紹介します。新人看護師の皆さん、ぜひ参考にしてくださいね。

新人看護師が辞めたくなる時期①各配属先に分かれる時期

まず、新人看護師が辞めたくなる時期は、全体のオリエンテーションが終了し、各配属先に分かれる時期です。

希望していた部署へ配属されなかったという場合や、配属されたのが自分一人だけだったという場合、モチベーションが下がってしまい辞めたいと感じる方が多くなっています。

しかし、このような理由で看護師を辞めてしまうことは避けましょう。せっかく看護師の資格を取得して、看護師人生がスタートしたばかりですのでもったいないです。

もし、この時期に「辞めたい」と感じたのであれば、「自分は選ばれてこの部署に配属された」と考えるようにしましょう。病院側は、新人看護師の配属先をテキトーに決めているのではありません。各新人看護師の性格なども考慮して決定されています。

そのため、「自分は選ばれてこの部署に配属された」と前向きに考え、その部署でのやりがいを見出すようにしてくださいね。きっと、配属された部署であなたは看護師として成長し、辞めたいという気持ちを乗り越えることができますよ。

新人看護師が辞めたくなる時期②受け持ち患者さんが増える時期

配属されてしばらくの間は、先輩看護師と患者さんを受け持ちます。その後、仕事に慣れてくると自分一人で患者さんを受け持つようになり、1か月目には毎日5~8人程度の患者さんを受け持つようになりますよね。看護師として頑張らなければならないと思う反面、「たくさんの患者さんの担当をすることができない。看護師を辞めたい」と感じてしまう方もいるでしょう。

この時期に「辞めたい」と感じたのであれば、先輩看護師に相談をするようにしましょう。相談をすることで多くの患者さんを担当するときのコツを教えてもらうことができますし、担当する患者さんを調整してくれます。また、先輩看護師から「私もそうだったよ」と新人看護師時代にあなたと同じような気持ちになっていたことを聞くと、「自分だけじゃない」と感じ安心することができますよ。

この時期を乗り越えるには、プリセプターなどの先輩看護師に相談するようにしてくださいね。

新人看護師が辞めたくなる時期③夜勤に入る時期

日勤業務に慣れてくる2か月目~3か月目になると、夜勤が開始となることが多いです。しかし、夜勤は日勤以上に大変です。一人で担当する患者さんや役割は多くなりますし、急変があっても先輩看護師に任せることもできません。

新人看護師であっても、日勤以上に重い責任がかかってしまいます。そのため、「自分には責任が重すぎる。看護師を辞めたい」と感じる新人看護師が多いです。

この時期に「辞めたい」と感じるのは、「自分自身の知識や手技に不安があるから」です。そのため、「辞めたい」と感じたのであれば、自己学習をして知識を深め、手技を確実なものにするために繰り返し練習をするようにしましょう。

私も夜勤に入るようになったころ、「もう看護師を辞めた方がいいのではないか」と不安になりました。しかし、勤務していた診療科の疾患や看護だけでなく、急変時の看護についても知識を高めることで、自分の行う看護に少しずつ自信がつき、「辞めたい」という気持ちはなくなっていきましたよ。

この時期に辞めたいと感じているのであれば、知識やスキルを高めるように意識してくださいね。

新人看護師が辞めたくなる時期④後期の始まる10月

多くの病院の場合、4月~10月が前期、10月~3月が後期となっています。新人看護師にとって、後期の始まる時期は「看護師といて働き始めて半年が経過した時期」でもあります。

この時期は、新人看護師に差が出やすい時期です。周りの新人看護師と比較して自分はできることが少ないと感じたり、なかなか仕事を覚えることができいないと悩んでいる新人看護師の方もいるでしょう。中には、「半年間仕事をしてきたけど、やっぱり自分は看護師に向いていないかもしれない」と感じ、「辞めたい」と感じる新人看護師も少なくありません。

この時期に「辞めたい」と感じているのであれば、できないことでなく「できること」にフォーカスを当てるようにしましょう。できないことばかりに目を向けていると、どんどん看護師としての自信がなくなってしまいます。できることにフォーカスを当てることで看護師としての自分に自信を持つことができ、辞めたいという気持ちを乗り越えることができるでしょう。

新人看護師が辞めたくなる時期⑤年度末の3月

新人看護師として1年間、多くのことを学んできたでしょう。看護師としてやりがいを感じながら、患者さんへ個別性に応じた看護を提供できるようになってくる頃だと思います。しかし、年度末である3月も、辞めたいと考える新人看護師は多いです。

この時期に辞めたいと感じる大きな理由は、「もっと自分に合った病院があるのではないか」と考えるようになるためです。新人看護師として働き始めた頃より、「この病院、自分に合わないな」と感じることがあるでしょう。「とりあえず1年間は頑張る」という目標を立てて働いていた方の場合、目標期間が終了する3月に「辞めたい」と感じるのです。

この時期に「辞めたい」と感じているのであれば、目標期間をさらに伸ばしてみてはいかがでしょうか。例えば、「夏のボーナスまで頑張る」と目標を設定すると、退職時には退職金+ボーナスをいただくことができます。「9月末まで頑張る」と目標を設定すれば、看護師としての経験をさらに積むことができるため、3月末で転職をするよりもスムーズに転職活動ができるでしょう。

私も新人看護師の終わる3月末での退職を考えていました。しかし、「もう少し働けば、退職金は多くなるはず」と考え、少しずつ退職の目標期間を延ばしていきました。何度か辞めたいと感じることもありましたが、最初の職場は結局4年目まで続けることができましたよ。

最後に

新人看護師が特に「辞めたい」と感じる時期を5つ紹介しました。それぞれ、辞めたいという気持ちを乗り越える方法を紹介しましたが、どうしても辞めたいという気持ちを乗り越えることができない場合もあるでしょう。

その場合は、上司や先輩看護師とよく相談し、転職を検討してもいいと思います。看護師自体を辞めるのではなく転職をするのであれば、新たな気持ちで看護師として再出発することができるでしょう。