皆さんは新人看護師として、どのような部署に配属となりましたか?多くの新人看護師の方は、最初に就職する病院は急性期の病院です。そのため、急性期に配属されている方が多いのではないでしょうか。

学生時代に急性期病院で実習を経験していると思います。しかし、実習中とは異なり実際に勤務するとなると、「思っていた仕事内容と違う」と感じることや、「自分は急性期に合わないのではないか」と感じることもあるでしょう。

自分が急性期に合わないと気付いた新人看護師のみなさんがどうすればいいのか紹介します。現在悩んでいる方は参考にしてくださいね。

急性期に合わないと気付いたらどうすればいい?

まず、自分が急性期に合わないと気付いたとき、どうすればいいのか見ていきましょう。

原因を考える

急性期に合わないと気付いたということは、何か原因があるはずです。まずはその原因を探し、原因を改善できるか考えてみましょう

例えば、「処置を素早くこなす必要があるから急性期に向いていない」と感じたのであれば、繰り返し練習をして様々な処置に慣れる必要があります。また、「急変時の対応ができないから急性期に向いていない」と感じたのであれば、急変時の対応についての知識を深めることができるよう学習することで、原因を改善できることができるでしょう。

せっかく配属された部署ですので、原因を改善し、楽しく働くことができるようになるといいですね。

信頼できる先輩に相談する

自分自身で原因を探し、改善することが難しいのであれば、信頼できる先輩看護師に相談してみましょう。あなたの素直な気持ちを伝えることで、先輩目線でのアドバイスをもらうことができます。

また、「自分は急性期に向いていない」と深刻に考えていたとしても、実は先輩看護師やほかの看護師も同じように悩んでいるかもしれません。ほかにも悩んでいる人がいるということがわかると、「自分だけが悩んでいるのではない」と感じることができるため、安心することができるでしょう。

私も新人看護師のころ、「自分は急性期には向いていないのではないか」と悩んだことがあります。しかし、プリセプターの先輩看護師に自分の気持ちを話した際、「あなただけがそう感じているわけじゃないから、悩まなくても大丈夫」と言ってもらいました。この言葉で、「自分だけじゃないんだ」と考えることができるようになり、前向きに急性期病棟で勤務することができましたよ。

転職をしてもいいの?

新人看護師の皆さんの中には、「急性期の病院に就職をしたけれど、働いてみると自分は急性期に合わない」と感じている方もいるでしょう。しかし、合わないと感じている病院で継続して勤務することは、精神的につらいですよね。「ほかの新人看護師はイキイキと働いているのに、自分は何をしているのだろうか」と不安な気持ちになってしまうこともあるでしょう。

では、「自分が急性期に合わない」と気づいた場合、転職をしてもいいのでしょうか。

病棟異動を検討する

自分に合わないと気づいた場合、転職を検討する方が多いでしょう。しかし、転職となると労力を使いますし、新たな環境に適応しなければなりません。そのため、転職できたとしても、今までとは違う悩みが生じる場合も考えられます。

もし、現在勤務している病院に急性期以外の病棟があれば、異動を希望してみてはいかがでしょうか。規模が大きな病院の場合、急性期病棟以外にも療養病棟や緩和ケア病棟、回復期リハビリテーション病棟などが併設されていることがあります。病棟異動だと継続して新人教育を受けることができますし、同じ環境で働くことができるため安心できるでしょう。

勤務している病院にこのような病棟が併設さえているのであれば、一度上司に相談してみてはいかがでしょうか。

異動が難しければ転職を

病院内に急性期病棟以外の部署が併設されていない場合や、病棟異動を認めてもらえない場合、病棟異動はしたくないと感じている場合などもあるでしょう。しかし、現在の急性期病棟で勤務を継続するのは難しいですよね。

異動が難しい状況で勤務している方は、転職を検討してみてはいかがでしょうか。今まで急性期病棟で得た知識や経験を活かし、転職先でも新人看護師として成長することができますよ。

新たな環境で勤務することで、今まで以上に新人看護師としてのやりがいを実感することもできるでしょう。

急性期から転職するのにオススメの診療科・勤務先は?

自分が急性期に合わないと気づき、ほかの病院へ転職を考える方も多いでしょう。しかし、どの病院へ転職をしてもいいわけではありません。急性期が合わない新人看護師の皆さんにオススメの診療科や勤務先へ転職をしたほうがいいでしょう。

どのような診療科や勤務先がオススメなのか紹介します。転職を考える場合、紹介する診療科や勤務先を検討してみてはいかがでしょうか。

回復期リハビリテーション病院

回復期リハビリテーション病院は、脳血管疾患や骨折などの整形外科疾患により急性期治療を要した患者さんが、継続してリハビリテーションをを行うために入院する病院です。急性期病院のように急変や緊急入院の対応をすることが少なく、落ち着いて多くのことを学ぶことができるでしょう。

また、入院患者さんへ看護を提供しながら、セラピストと協力してリハビリを行うこともあります。患者さんの回復過程を間近で見ることができるので、看護師としてやりがいを実感できる機会も多いのではないでしょうか。

介護老人保健施設(老健)

介護老人保健施設は、自宅へ帰ることが困難な高齢の患者さんが退院後に看護やリハビリを受ける施設のことです。急性期病院のような積極的な治療が行われることは少ないため、「まずは利用者さんとじっくりかかわることから始めたい」という方や、「落ち着いて看護を提供したい」という方にオススメといえます。

しかし、最近は介護老人保健施設に入所する利用者さんの中にも、人工呼吸器管理やストマ管理をしている方も多くなっています。転職先を探すときは必ず見学へ行き、どの程度の看護度が必要か確認するようにしましょう。

さいごに

急性期病院へ就職をしたものの「自分は急性期に合わないのではないか」と気が付くと、精神的につらくなってしまいますよね。しかし、このような悩みを抱えているのはあなただけではありません。自分一人で悩まないようにしましょう

解決策の一つとして、転職という選択肢もあります。あなたに合った転職先を見つけることができるよう、様々な診療科や勤務先をリサーチしてくださいね。