看護師の資格を持ちながら、現在は仕事をしていないという潜在看護師は多くいます。退職という大きな決断にライフスタイルでかかわるものは、結婚と出産です。人生において第一の転機となる結婚は、看護師が退職する理由の第2位となっています。

1.「結婚」看護師の退職理由

看護師が結婚を機に看護の現場を離れる理由として大きなものは、勤務時間が不規則であることです。病棟勤務などでは夜勤を求められることが多く、昼夜が逆転するような生活時間になる場合も少なくないため、パートナーと過ごす時間を確保することが難しい人は多いのです。

また、休日がパートナーと一致しにくいといった退職理由も見られます。そして結婚によって住居が変わり、それまでの職場に通うことが困難になったという物理的な理由もあります。いずれにしても、看護の仕事自体が嫌になって退職するという人はそれほど見られず、職場環境次第では勤務を続けることができる可能性も考えられます。

2.「結婚」を理由に辞めた看護師が復職した理由

結婚を機に退職した看護師にも、条件が合えば再就職を考えている人は少なくありません。人の健康を守る助けとなる看護の仕事には大きなやりがいがあり、そのためもう一度看護の現場に戻りたいと志す潜在看護師も多いのです。

特に以前の職場を地理的な理由で退職したという人は、新しい土地で落ち着いた頃に復職を考えるという場合が少なからずあります。それまでの経験を活かして新しい職場に再就職し、生き生きと仕事に取り組んでいる看護師は多くいます。また、今や結婚した後も女性が仕事を続けることは、珍しくなくなっています。

看護師として働く上での勤務形態も、さまざまに変わってきました。結婚前の職場から夜勤がないパートタイムの仕事を打診され、復帰したという看護師もいます。そのほか企業や教育機関の医務室、健康管理センターなどのように日勤を基本として残業の少ない職場が再就職先として見つかり、仕事に復帰したという例も見られます。