看護師の派遣が違法になる場合

看護師業務の派遣は原則禁止

労働派遣法に基づくと、「病院等の医療関連業務の派遣は原則禁止」と明記されており、その医療関連業務を具体的に挙げていくと、「医師、歯科医師、薬剤師の調剤、保健婦、助産婦、正看・准看、栄養士」の業務です。

そのままの解釈では、看護師の派遣は違法そのもの!事実、看護師が派遣として働くことは基本的には違法です。

ただし、労働派遣法の中では4つの例外が存在します。

(1) 紹介予定派遣
(2) 病院・診療所等(介護老人保健施設または医療を受ける者の居宅において行われるものを含む)以外の施設(社会福祉施設等)で行われる業務
(3) 産前産後休業・育児休業・介護休業中の労働者の代替業務
(4) 就業の場所がへき地・離島の病院等及び地域医療の確保のため都道府県(医療対策協議会)が必要と認めた病院等における医師の業務

一般社団法人日本人材派遣協会

例外(4)は、医師のみ当てはまるため、ここでは3つの例外として記載します。

医療機関で働くのは禁じられているにも関わらず、事前説明と違って実際に派遣されてみたら医療機関での派遣というのは違法に当たり、このケースの違法が最近後を絶たず利益を優先する派遣会社では平然と違法行為を行っています。

どうしても派遣で勤務したいのであれば、3つの例外を詳しく知っておき、合法になる派遣を認識しておく必要があります。

看護師の派遣が違法にならない場合

紹介予定派遣

派遣から正職員になることを前提とし、派遣期間終了後は直接雇用に繋がる派遣です。

最近はこのタイプの派遣の求人が増えつつあり、職場体験の感覚で派遣として職場の状況を肌で感じ、正社員(常勤勤務)になる前に考える時間が出来る違法でもないメリットのある派遣です。

病院や診療所以外の施設で働く場合

具体例を挙げると、介護施設、福祉施設など、医療行為を行わない職場へ派遣されるのであれば違法ではありません。

近年の高齢化の影響により、社会福祉施設は常勤、非常勤を含めて求人数が増え、派遣への需要も伸びており、これから先も伸びていくことが予測されています。

本来の正職員の代替業務

本来の職員が産前産後休業や育児休業、介護休業を取り、スタッフが不足した場合の代替業務としての派遣です。

これは少子化対策の一環としても認められている例で、妊娠、出産、子育て、介護などを理由に離職してしまう看護師を引き留めるための措置でもあります。いちいち離職されては職場に職員が居着かないと不評となり、それによりいちいち人員補充の求人を出さなければならす手間がかかります。

そのため、本来の職員には辞めずに産休や育児休暇、介護休暇が取れるように配慮し、その間は契約期間が決まっている派遣看護師で人員補充、正職員が職場に戻ってくる頃には契約期間が終了するように調整し、常に一定のスタッフを確保することが目的です。

まとめ

基本的に看護師の派遣は違法に該当しますが、3つの例外に当てはまっていることが条件で、そのことを派遣元である派遣会社、派遣される当事者、派遣先の職場すべてが知っていれば違法ではありません。

問題となるのは、違法すれすれの派遣を行う派遣会社が存在することで、派遣先の説明をした時には合法の内容であったのに、実際に派遣されてみれば違法の派遣先であったと騙され、違法の派遣をされてしまうケースがあるという点です。

問題のある派遣会社があるのは事実であるため、違法、脱法すれすれの会社を見抜き、堅実な派遣会社、誠実な派遣会社に登録することで、違法の派遣を免れます。過去に違法行為があったかどうか、厳しく確認しておくべきです。