最短ルート

それぞれの状況次第で、正看護師を目指す道筋は異なります。何をおいても、すでに准看護師免許を取得していることが前提です。

中学卒業後に准看護師養成学校へ

2年間に渡って准看護師学校で学び、准看護師試験に合格してから3年以上の実務経験を重ねる。その上で看護師専門学校か看護短期大学(共に2年間でOK)へ通学すると、看護師国家試験を受験することができます。

准看護師養成所(2年)+実務経験(3年)+看護専門学校(2年)=7年間で正看護師に!

中学卒業後に衛生看護科のある高校へ

3年間衛生看護科のある高校で教育を受け、卒業時に准看護師の資格を取得している場合には、実務経験なく看護師専門学校や看護短期大学(共に2年間でOK)へ進学。その後、看護師国家試験を受験することができます。

高校の衛生看護科(3年)+看護専門学校(2年)=5年間で正看護師に!

衛生看護科のある高校へ進学すれば、高校卒業後に3年制の看護学校へ通う場合よりも1年早く正看護師になれます。

働きながら正看護師になるには

10年以上の実績があれば…

准看護師資格取得後、10年以上の実務経験があれば負担の少ない通信教育を受講(2年間)することができるため、働きながらであっても十分に看護師国家試験の受験資格を得ることが可能です。

ただ、それでも2年間に渡って現場の仕事と勉強を両立させることは簡単ではありませんから、職場や家族からの理解とサポートが不可欠です。

3年以上の実績があれば…

准看護師資格取得後、3年以上の実務経験があれば定時制の看護専門学校(3年間)があり、日中に仕事をして夜間に学校へ通うか、日中に通学して夜は働くかということも出来ます。

本来は2年間で学ぶ内容を3年間の修業年限に設定していて、3年目になると実習などもあることから職場と両立させることが難しくなる場合もあるでしょう。

学校情報

看護専門学校

3年課程の全日制に加え、2年課程で昼間定時制や夜間定時制などもあります。

高校を卒業していて准看護師の資格を持っているか、准看護師の免許を取得してから3年以上の実務経験を積んだ人が対象です。

運営母体としては医療法人や社会福祉法人のほか医師会、行政などが挙げられ、より専門的な知識を学ぶことができ、実習なども充実しているため看護技術を習得する上でも恵まれた環境です。

短期大学

3年制の課程で、専門的なカリキュラムに加えて一般教養や専門科目以外の科目も学ぶことができます。さらに学習したいとなれば大学へ編入することも可能であり、卒業した後に系列病院へ就職することができる点なども魅力です。

学費については、看護短期大学は1年間に100万円以上、看護専門学校ですと公立で年間50万円程度、私立では100万円前後。

また、即戦力となる人材の育成を重視しているため、支援としての奨学金制度も充実しています。

通信制

2004年からスタートしたものであり、豊富なキャリアを持っている准看護師に対して正看護師免許の取得を支援するために創設されました。

修業年限は2年間となっていて放送大学と学校の科目を併用したカリキュラムになっている場合、学校で独自のカリキュラムを構築している場合などがあります。

学習の進め方は、指定されている教材を使って自宅で学習しますが、レポートの提出や単位認定試験などについては仕事の都合なども配慮されていて自分なりのペースで行うことができます。担当教員制などが導入されていて郵便やメール、電話などで相談することもでき一人であっても学習しやすい環境です。

学費は、2年間の合計で100万円程度です。教育訓練給付制度の対象となる講座や日本看護協会の通信制進学者へ向けた奨学金、看護師の育成奨学金制度などといったさまざまな奨学金制度も用意されています。