訪問入浴介護サービスにかかわる看護師として働くにあたっては、基本的にサービスを提供している事業所から出されている求人募集へ応募することになります。
サービスを利用する人たちの健康を確保する上でも、看護師はスタッフがチームで巡回する際に不可欠の人員ですから、求人自体は常に見受けられます。
個別の選考については原則として面接によって決定されますが、求人に対して応募数が多い場合には第一次の選考として書類選考が行われる場合もあります。
経験の有無によっても違いはありますが、無事に入社することができるとまず先輩の看護師が受け持つ現場へ同行し、仕事の流れについて把握していきます。その中で少しずつ、実際のバイタルチェックなどを受け持っていくようになります。事業所によって差はありますが、1人で業務を担当するまでには平均して2週間程度がかかります。
看護師資格以外に必要な資格は?
訪問入浴介護サービスで看護職として働くにあたっては、場合によって簡易的な医療的処置をしなければならない可能性もあるため、やはり正看護師や准看護師の資格は必須となります。
また状況に応じて手が空いているときにはそのほかの業務を手伝う場面もあり、介護ヘルパー2級などの資格も持っているということであれば、さらに歓迎される要素となります。
どのくらいの臨床経験が必要?
現場を問わない看護師としての臨床経験については、事業所によって一定の期間を求めている場合があります。標準的に、半年程度の実務経験を要しているケースが多くなっています。
訪問入浴介護サービスの現場で看護師としての責務を果たすためには最低限、バイタルチェックのほか発生し得る急な症状に対する応急処置などの知識が必要です。それとともに業務をスムーズに進めるため、業務の流れは早い段階で頭に入れておかなければなりません。
サービスを利用する人のカルテなどがありますから、状態や必要な措置などについて予備知識として知っておく必要があります。
訪問入浴の仕事未経験者や新卒者の採用状況
訪問入浴の現場経験の有無については、必須の条件ということにはなりません。業務として看護師としての高い専門性が必要とされる内容ではないため、対応すること自体は十分に可能です。
未経験者に対して数ヶ月単位での研修期間を設けている事業所もあり、応募に際して教育関係のサポートについて充実ぶりを確認してみることなども重要です。
中には新卒の看護師であっても訪問入浴介護サービスの事業者で活躍している人はいます。若い世代の人材ですとむしろ、体力があって元気に動くことができることで現場においても重宝されるところがあるのです。
看護職員の人員傾向
サービスを利用している人たちからの希望では女性スタッフのニーズが高いものの、移動入浴車から専用浴槽を運搬するような場面でも男性の力があると業務が楽になる要素は多々あります。各事業所においても、男性看護師は積極的に受け入れられています。
また、フルタイムでの勤務が厳しくても、パート勤務などで週に1回からといった勤務の希望を出すことができる職場が多いため、看護師としての一線を退いて家庭と両立しながら働いている方も多く、年齢層も幅広くなっています。
訪問入浴の看護師に求められるもの
訪問入浴介護サービスにおける看護師の役割は重要なものであり、サービスを利用する人の状態によっては入浴の可否について判断しなければなりません。
終末期にある人などですと入浴が原因になって容体を悪くしてしまう危険もありますから、適切な判断力が求められることになります。
また、サービスの工程が遅滞なく行われるためにはバイタルチェックなどもスムーズに行う必要もあり、テンポの良さも求められます。
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