働き方が多様化してきたこともあり、看護師にはさまざまな雇用形態が見られるようになってきました。従来からの正社員やアルバイトに加え、近年は契約社員という雇用も多くなってきています。
どういった働き方をするとしても、雇用されるにあたっては雇用主である医療機関や福祉施設などと雇用契約を結びます。ただ契約社員についてはその雇用契約にかなり多くの条件が定められていて、すべてへ同意することではじめて就業することができるということになります。
正社員と契約社員の雇用に関する違い
雇用期間
契約書で明記されていて雇用主側に契約を延長するという意思があれば雇用期間の延長もあり得ますが、なければ継続して雇用されることはありません。
本人に契約終了後も継続して働きたいという希望があっても、雇用主が望まなければ継続することはできないのです。
例外的なケースとして、契約社員であっても明確な雇用期間を定めていない場合があります。契約期間がないということであれば、正社員と同じように長く働くことも可能です。
退職の自由
さまざまな理由から職場を退職したいという場合、正社員であれば自分の都合で退職日を決めてそこへ向かうことができます。
ですが契約社員ですと雇用期間が定められているため、よほどの事情があるということであればともかく職場の雰囲気に合わないといった程度ですと契約期間中は働き続けなければなりません。
●長く働きたいなら…
正社員であれば雇用期間は限定されませんが、契約社員は期間限定の社員ですからあくまで雇用主が雇用期間を決定することになります。
同じ職場で長く働いていきたいという希望があっても契約社員ですと雇用期間満了とともに退職しなければいけませんから、職場を変えずがんばっていきたいということであれば契約社員という働き方は合いません。
ダブルワークも可能
契約社員には1週間の出勤日数を定める契約形態もあり、契約書で定められている以外であれば別の職場で働いても問題になることがありません。
正社員が休日に別の仕事をすることは二重契約となって許されませんから好きな時間に好きなだけ働きたい、ひとつの職場に縛られたくないといった考えがあるならば契約社員であるとより働きやすくなります。
正社員と契約社員の待遇の違い
正社員と契約社員を比較すると、やはり給与の面では正社員がより多くの金額を支給されることが多くなっています。
福利厚生や社会保険といった内容も正社員がより充実していて、その理由はまさに正社員だからということでもあります。
実際に職場で担当する仕事の内容は、正社員であっても契約社員であっても変わりません。ですが待遇面で恵まれていて昇給や昇進といったチャンスも十二分にある正社員ですと、おのずとやる気も増すということになります。
契約社員であれば、職場に尽くすといったことを考えて無理に残業する必要などはありません。職場に縛られるようなことがなくいたい、昇給や昇進といったことにも興味がなく特別に考えていないとなれば契約社員という身分が働きやすくもあります。
常勤ではなく契約社員として働くメリットは?
勤務上の責任の重さを軽減
看護師という仕事は当然に忙しく残業や休日出勤も珍しくなく、正社員ですとやはり夜勤や残業による負担が大きくなってしまうために体力的にも精神的にも厳しい状況が続きます。
契約社員として勤務する場合には勤務時間などもすべて契約書によって定められていますから、残業をしない契約であれば契約上の勤務時間さえ終了すれば残業する必要もなく退勤することができます。
ワークライフバランスの充実
ワークライフバランスを考えて自分の時間が大事であるということであれば、必ずしも正社員として働かないという選択もあります。契約社員として契約時間が定まっていれば、しっかり時間を確保することもできます。
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